ぐるぐる その2
□それは好きだということ
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『火影様、こちら報告書です』
カカ「様ってやめてヨ…」
忍界大戦が終わり里は落ち着いたものの、まだまだ問題は山積みで、上忍になった今、こうしてよく任務に駆り出される。
今、目の前にいる六代目火影は、私たち同期の班の先生だったはたけカカシで、昔よく演習などしていた間柄なのに遠い存在になってしまった。
そして、その横のデスクで頭を突っ伏して寝ている彼も、また然り。
自然とそちらに目が向いたら、はは、と苦笑いを浮かべながら六代目は続けた。
カカ「コイツとマホを一緒に任務に出せば、あっという間に片付くんだけどネ…。どうしてもここでやってもらわないといけないのよ」
『…まあ、私はいつでも任務に出ますから、あんまり同期をいじめないで下さいよ』
カカ「はい、はい」
…と、言いつつも彼のデスクに追加で書類を置く六代目は、鬼畜そのものだ。
奈良シカマル。
腐れ縁、ってほど、仲が良い訳ではない。
ただ、私の得意な剣術と、何手も先を読む能力に加えて中距離からの秘伝術との相性がいいらしく、物心ついた頃から同じ任務につくことが多かった。
そんな彼も、もはや火影の右腕になろうというところまで来ている。
彼こそ、本当に遠い存在になってしまったなあ。