ぐるぐる その2
□ツンデレ王子
2ページ/8ページ
ヒナ「サスケくんとやるなんて、マホちゃんすごいね」
『私に、出来るかな…』
ヒナ「前に同じ班だったとき、優しかったよ。ナルトくんはいつも怒られてたけど」
『そう、なんだ……』
彼が、優しい……?
高校入ってからいままで、彼の事優しいと思ったことは一度もない。
「オイ」
『さっちゃ……あっ……』
「今週中にセリフ覚えて来いよ。足手まといになるんじゃねーぞ」
私のことをじっと睨むと、そう言い捨てて彼は去っていった。
『ヒナちゃん…全然優しくないよ……』
ヒナ「あ、れ……?」
理由は分かってるんだけどね。
―――
――
―
『ただいま…』
「マホ!今日はとっても美味しい料理作ったのよ!だからお隣に持っていきなさい」
『え…』
ママからの提案に顔が引きつる。
「今日はいっちゃんもいるみたいだし、ね、お願い??」
ママの、お願い?に敵ったことはない。
自分で言うのもヘンだけど、地味な私なんかと違ってママはとっても美人だから。
仕方なく夕飯を持って隣のベルを鳴らした。
「マホ、久しぶりだね」
『いっちゃん。ママが夕飯どうぞって』
「ありがとうな!マホも上がっていけよ」
いっちゃんことうちはイタチ。
凄く優しいお兄さん的な幼なじみなんだ。
これで分かったかと思う。
私の隣はうちは家。
幼なじみのうちはサスケの家なんだ。
イタ「サスケ!夕飯にするぞ」
「…分かった」
『あ……』