ぐるぐる その2
□クリスマスの奇跡
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『実は私ね、好きな人と付き合って、毎年こういう思い出の場所でデートするのが夢なんだ!』
「……ふーん」
『え、もうちょっと興味示してよ!』
こんなことを同期に話したのがちょっと恥ずかしくて、シカマルの背中を思いっきりたたいた。
「いてーな」
『私にもそういう人が現れるといいなー…』
「…マホ」
少し暗めの口調で話してしまったから、彼に少し心配させてしまった。
『なーんてね、はは。今日は本当にありがとう。本当にデートっぽくて楽しかったよ!じゃあね』
「オイマホ」
『ん、なーに?』
「それ、俺じゃダメなのか」
『……え?』
その出来事からすぐにシカマルと付き合うことになった。
本当にシカマルから告白したの?ってみんなから疑われるくらい、私の方がシカマルのことを大好きになった。
毎日が幸せだった。
あの出来事が起こるまでは。
3年後―
『6代目。大事な用件って何ですか?大きな任務…?』
カカ「しっかり聞いてくれ。長期任務に出ていたシカマルの通信が3か月前から途絶えている。捜索班を出したが、3か月も見つからない状態だから、捜索を打ち切りにした」
『どう、して……?6代目は、シカマルのことを見捨てるの?!』
カカ「マホ、辛いのは分かるが、見つからない今、彼が生きている可能性はほぼない」
『っ……』
―
――
―――
シカマルは私に何も言わずにいなくなってしまった。
けれど私は心のどこかで彼が戻ってくることを信じている。
だから、待ってるんだ。
毎年、あの場所で。