ぐるぐる その2
□願いを叶えるサンタさん
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シカ「6代目がマホさんに一本取られた、だとか言ってましたけど、本当にマホさん仕事で良かったんですか?」
『うん。私は本当に縁がないから……。でもカカシ様は、毎回大量に来るお見合いや交際の申し込みを断っているの。きっと相手がいるからなんだと思って』
シカ「そうなんスかねー…ま、さっさと今日の分終わらせちゃいますよ」
『ええ、そうしましょう』
シカマルくんは、さすがの頭脳であっという間にどんどん仕事を片付けていった。
『さすがシカマルくんね、次期火影候補も近いんじゃない?』
シカ「いや、俺は火影にはなりませんよ。もっと近い人物がいるんで」
ナルトくんが火影になるという噂は本当だったんだな…と思いながら、窓の外を見ると、一人の少女が見えた。
『今日は本当にありがとう。シカマルくんの仕事はここまでね』
シカ「え?でもまだ…」
『女の子を寒空の中待たせるのは良くないわ』
「!!?どうしてここに…」
『さ、早く早く。お疲れ様!』
好きな人と過ごしたいというのは、どこの国でもおんなじ事なんだな…と感心しながら、残っている書類に目を通した。
カカシ様は、私が暗部にいた頃からずっと憧れの人物だった。
一生懸命勉強して、火影秘書という立場で一緒に働くところまで肩を並べることが出来た。
でも、今日くらいはカカシ様の好きな人と好きなように過ごしてほしい。
これが私の出来る精一杯のプレゼント。