Novel

□座談会
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志田side


地方でのライブ終わり。
夕食も食べ終え、ホテルの部屋でいつものメンツで集まってる。
理佐、守屋、おだなな、私の4人。
この4人が集まれば、話す内容は大体決まってる。


「はあ〜〜〜〜っ!
早く私のものになればいいのにっ」

「うるっさい!てか、それ私じゃなくて、ぺーに言いなよ」

ベッドの上で私がゴロゴロしながら、まあまあ大きな声で叫ぶ。

私の心からの叫びに、
すぐ横に座ってる理佐が少しイラつきながら返す。

それぐらいわかってるし。
てか、理佐もじゃん。

「てか、理佐も私と同類じゃん。まだ告白してないでしょっ、葵に」

「私はあんたとは違うからっ
ちゃんと告白するし。」

いつか、と小さい声で呟く理佐。

ヘタレな私と、ツンデレな理佐。

ほら、似たもん同士じゃん。
絶対まだ告白できないよ。

「2人ともさっさと想い伝えなよ。
気合いでいけるって!」

理佐の向かいにいた守屋が、
私たちを勇気づけようとする。

いやいや、守屋みたいにうまくいかないって。
大体わかるから。
守屋とゆっかーが両想いなの。
誰が見ても気づくし。

「いいよな〜。守屋はゆっかーと両想いでさ。」

「まぁ、わかりやすかったからね。
菅井ちゃん、あかねんと目合わせたら顔真っ赤だったし。」

「えっ!本当?気づかなかった、、」

自分のことに関して超鈍感なこいつが気づくはずない。

守屋の驚いた顔を見て、
理佐が苦笑いを浮かべてる。

理佐も絶対同じこと思ってるわ、
なんて考えてたら、
もんたと電話しに、
ベランダにいるおだななの声が聞こえてきた。

「、、うん。
風邪薬は飲んだ?、、そっか。よかった。
じゃぁ、ちゃんとゆっくり休んで。
お腹冷やさないように、毛布きちんとかぶって寝てね。
もし何かあったら、すぐ呼んでね。、、うん。じゃぁおやすみ。

よし、電話終わったよ〜」

え、なに今の会話。

お母さんじゃん!
てか、声色優しすぎだし、超過保護だし。

普段もんたのことあんなに雑に扱ってるのに、全然違うじゃん!

「おだななすずもんに優しいね〜」

いたづらっ子な顔で言う守屋。
理佐も超ニヤニヤしてる。

「はっ?別にそういうんじゃないからっ」

「だってもんたのこと好きでしょ?」

「私ゆいぽんのこと一筋だから」

そんなこと言うおだななは、
自分の気持ちにまだ気づいてない。


おだななの本命がもんただってこと。


今日風邪気味のもんたを一番心配してたり、
もんたが怪我すれば一番慌ててる。


「まぁたまに、なんかすずもんに笑いかけられると、動悸がするけど、、、なんか病気かも」

心配そうな顔。

はぁ、鈍感すぎる。
自分の気持ちに。


「早く気づけよ。いろいろかわいそうだから」


守屋の横に座ったおだななにそう伝える。

訳がわからそうな顔をしてる。
頭の上に、大量のはてなマークが見えてる。


「おだななもそうだけど、
私からしたら、愛佳も理佐もみんな同じだから!
フラれんの覚悟で告白しなって。
案外大丈夫かもよ。」


むっ、守屋になにがわかるんだよ、、


そんな視線を向けるけど、
なにも効果はなかった。


「じゃあ、そろそろ部屋戻るね。
友香が可愛い顔して寝てるかも。」

「寝込み襲うなよ。」

部屋を出る間際に理佐が言い放つ。
その言葉にニコニコと笑う守屋。


あれ確実に襲うわ、、、


いいよな〜リア充は、、



「「「はぁーーーー」」」



理佐もおだななも同じことを思ったのだろう。


鈍感、ツンデレ、ヘタレの3人が揃った部屋にため息が響く。






この想い、

いつ届くんだろう、、、、、、
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