夢部屋
□*捕まえられない
1ページ/6ページ
「おはよう小平太!」
「洗濯物私がやってあげるね」
「ねぇ、今日こそデートしようよ」
朝の名無しさんとの日課とも言える会話を終え、食堂に向かう。
と、そこにはもう同級たちが揃っていた。
「おはよう、小平太。今日は名無しさんちゃん来なかったの?」
珍しいね、という伊作。
「おー、おはよう。
いやいや何を言う伊作くん。毎朝来てるぞ。寝坊したわけではなく、撒くのに時間をとられただけだ」
いただきます、と食べ始める小平太。
「何が不満なんだ?あんないい子、小平太には勿体無いくらいだ」
「……もそ。」
紹介しろ、と言わんばかりの食満。同意する長次。
「もう彼女にしてもいいだろうに。」
「このヘタレが。」
仙蔵と文次郎も文句を垂れる。
「彼女というより、半分おかんだな。」
ご飯をかきこみながらそう話す小平太に皆呆れる。
((……早く小平太を諦めてくれれば…))
考えることも皆一緒。