夢部屋
□*告白
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「…え?今なんて?」
聞き間違いだよね?私の名前じゃなく聞こえたんだけど…
「だから、あの潮江文次郎がみちるのことが好きって言ってたらしいの!
名無しさん、どーなってんのよ!?」
そりゃこっちの台詞だ。
聞きたいのは私のほうだよ。
とりあえず落ち着こう。
何かの間違いかもしれないし…。
忍者なるもの惑わされてはいけないし…。
だが冷静を保とうとするが落ち着くわけがない
私たちの中では一大事なのだ。
何故かというと、私は文次郎が好き。そりゃぁもう自他ともに認める程。ええ、本人もお気づきでございますよ。
だって、年に1回は告白してますもん。
最初は照れて逃げられていたけど、恒例になってからはバカタレって言われてかわされてきた。やっとこの前、お前も飽きない奴だなってちょっと笑ってくれた。
普通はここでOKだと思うだろうが、そんなわけがない。いつも通りに受け流してくださった。
でも文次郎は呼び出したらちゃんと来てくれるし、告白も最後まで話を聞いてくれるのだ。意外でしょ?
そう言うとこも好き。
この恒例行事も私の自己満になりつつあるけど、それに付き合ってくれてた文次郎にちょっと期待してた。