夢部屋
□*告白
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想像したら笑えてきた。
文次郎は恥ずかしそうに頭をかいている。
「忍たまの方で変な噂になってな、俺が当番に看病されて好きになったっていう。本当のことなのだが相手が異なると話は違うだろう。それで誤解をときたかった」
顎を私の肩にのせてくる文次郎が可愛くてきゅんとした。
早く親友に報告したい。
きっと盛り上がること間違いなしの展開だもの。
だけど、文次郎の手が私の腰からお尻にかけてさっきから撫でているのが気になる。
「文次郎?清い関係はどこへ?」
「…もう待てん」
我慢できないってそっちか。気持ちの方だと思ってたわ。
「卒業まで我慢してって言ったら?」
「名無しさんがそう言うのであれば…できなくもない。」
「私はもう我慢できないけど?」
「…バカタレ。」
誘ったのはそっちじゃん。
ふふふ、と笑って文次郎の頬に口付けて離れる。
「じゃ今晩待ってるから」
「おまッ…。同室のやつはどうするんだ?」
照れてるのか最後の方が小声だった。
「今から事情話してくるから大丈夫よ」
女子トークなの!っと言って、私は親友のもとへ走り出した。
ああ、早く話したい。
親友の喜ぶ顔と面白そうな話に耳を傾ける顔が浮かぶ。
今日は最後まで楽しい日になりそう。