夢部屋

□*寒い朝でも
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昨日の夜から雪が降っていたようで、肌寒い。
まだ起きるのには早いし、もう少し…と布団にもぐる名無しさん。


スパーーーンッッ

「おはよう名無しさん!遊ぼう!」

七松小平太がくノ一の部屋に豪快にやってきた。
まだ外は薄暗いのに彼は輝かしい。


「………まだ朝早いよ?」

「大丈夫!長次達も起きた。雪合戦しよう」

と彼は笑顔で言う。起きたというより叩き起したの間違いだろう。

これ以上騒がれても他のくノ一の子達に迷惑だと諦めて起きる名無しさん。

「寒いから閉めて、小平太」

「わかった」
と、外れた戸を直す。よかった壊れたわけじゃなくて。

「小平太あのね、そこに居られたら準備も出来ないんだけど」

彼は布団の隣に胡座をかいてこちらを笑顔で見つめている。

「細かいことは気にするな。遠慮せず着替えればいい」

そうもいかないので、小平太を外へとグイグイと追い出す。

「準備したらすぐ行くから。先にみんなで遊んでて」

渋々とわかったと返事をし、くノ一の部屋から立ち去る。

「名無しさん、待っているぞ」
と、屋根から手を大振りにしていた。

名無しさんも手を振り、小平太が見えなくなると部屋に戻る。

「ああ、寒い。早く着替えよう」

こんな寝巻きのままじゃ寒い筈だと、身支度を始める。
上着や防寒着を準備したところで、名無しさんは思いつく。

「あ、これも持っていかないと」

それを持つとまだ薄暗い外へと歩き出した。
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