夢部屋
□*いもうと、3
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「兄さん、私は大丈夫だよ。ほんと心配性なんだから…。」
「私はお前が大事だからな。ん〜、可愛い私の名無しさんッ!」
そう言うと名無しさんの顔を両手で挟み、ぶちゅっと口付けをし、ぎゅっと抱きしめながら頬ずりをする。
「兄さん、皆の前で辞めてよ〜」
そう言う名無しさんに恥ずかしがるなっと笑う小平太。
「はい、七松先輩…兄妹でも口吸いしてるんですか?」と挙手し、勇気ある三郎の質問。他の5年生はまだ立ち直れそうにない。
「兄妹だからこそだろう」
と当たり前だと名無しさんの肩を抱き言い張られた。
(分かったなら、とっとと去れ)
と小平太の顔がそう言っていた。
そんな騒ぎの端で、田村三木ヱ門がユリコを連れて散歩していた。
三木ヱ門の姿を見つけると声をかける名無しさん。
「あ、三木ー!散歩ー?」
「ああ、今日は天気がいいからな。ユリコも機嫌がいい」
ユリコを見ながら嬉しそうに答える三木ヱ門。
「先輩方は揃いも揃ってどうされたんですか?」
触れてほしくないとこに触れられ皆目を合わせない。