夢部屋

□*いもうと、3
3ページ/4ページ


「兄さん、私は大丈夫だよ。ほんと心配性なんだから…。」
「私はお前が大事だからな。ん〜、可愛い私の名無しさんッ!」
そう言うと名無しさんの顔を両手で挟み、ぶちゅっと口付けをし、ぎゅっと抱きしめながら頬ずりをする。

「兄さん、皆の前で辞めてよ〜」
そう言う名無しさんに恥ずかしがるなっと笑う小平太。

「はい、七松先輩…兄妹でも口吸いしてるんですか?」と挙手し、勇気ある三郎の質問。他の5年生はまだ立ち直れそうにない。

「兄妹だからこそだろう」
と当たり前だと名無しさんの肩を抱き言い張られた。

(分かったなら、とっとと去れ)
と小平太の顔がそう言っていた。



そんな騒ぎの端で、田村三木ヱ門がユリコを連れて散歩していた。
三木ヱ門の姿を見つけると声をかける名無しさん。


「あ、三木ー!散歩ー?」

「ああ、今日は天気がいいからな。ユリコも機嫌がいい」
ユリコを見ながら嬉しそうに答える三木ヱ門。

「先輩方は揃いも揃ってどうされたんですか?」

触れてほしくないとこに触れられ皆目を合わせない。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ