夢部屋
□*嫉妬
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部屋に入るとぼーっとしたまま寝そべって天井をみていた。
「…なんだか、ここが痛い。」
胸に手をおき、誰からも返事のない独り言を呟く。
なんでだろ?心の臓が痛い。病気かな…嫌だな。新野先生のとこ行こうかな
そう一人で考え込んでいたら
「名無しさん?俺だけど、入っていい?」
とハチの声がした。
「…うん、いいよ。」
びっくりしたけど、少し考えて答える。ほんとうは会いたいような会いたくないような…そんな気持ちだったけど。
返答するとすぐ天井からハチが降りてきた。私も寝ていた身体を起こす。
「名無しさん、どうした?具合悪い?」
心配したような顔でハチが顔を覗きこんでくる。
そんな彼の顔をみると更に私の中がキュゥとして苦しくなる。
ハチは目の前に座ると、頭を撫でてくれた。
「本当に?何かあったんじゃない?」
「…名無しさん…」
私の頬に涙が伝う。泣きたいわけじゃないのに、どんどん溢れる。
ハチの顔を見るだけで、声を聞くだけで。
とても切ない気持ちになってくる。
「ごめんね、ハチ。泣きたいわけじゃないの…なんだか止まらなくて。
なんかこう、胸のとこがギュウってして苦しくて…
ハチ、どうしよう?」
今すぐにでもこのモヤモヤを解消してほしい。