夢部屋
□*不思議な弟
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伊作は見ないように顔を逸らしてくれた。
「先輩方のそんな顔で言われても怖くないでーす…食満先輩なんてしっかり見てるじゃないですか」
ドキリとする2人。留三郎は茶化されると立ち上がり喜八郎を捕まえようと手を伸ばす。
「お前ッ!待てこらッ!」
「ちょっとしたお詫びのつもりでしたけど、まだ足りませんでした?」
名無しさんの周りで追いかけっこをする弟と留三郎と、ため息をつく名無しさん。
これはまだ始まりだった…。
次の日、喜八郎はたーこちゃんに入り満足そうに地上にいる姉と話をしていた。
傍からみれば、名無しさんが一人で立っているように見える。
そこに文次郎が通りかかり、名無しさんに話しかけた。
何やら楽しそうにして話す姉の声。
喜八郎は穴から出ると、また名無しさんの後ろに周り、文次郎の目の前で名無しさんの胸を揉む。
その時の文次郎は面白いくらい動揺していたが、姉に手を引かれ逃げてきた。