夢部屋

□*好みのあの子
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「やっぱり誰かがハチへの復讐をしているかもな」
と笑う三郎だが、それは三郎の方がありそうだと兵助に突っ込まれた。

「でもいろんな可愛い子に告白されるなんて夢のようじゃん!」
と目を輝かせ羨ましがる勘右衛門。ハチにもついにモテ期到来だねと言われたが、正直自慢したくなる事案なのは確かだ。

「しかもタイプの子に近づいてきてるんでしょ?ハチも満更でもないんじゃない?」
と雷蔵までからかわれてしまう始末。

「そーだけど!俺がこんなに呼び出されると思う!?」

『無いね』

と声を揃えて言う同級たちに自分もそう思うと、ため息をついた。

「嬉しいけどさ、でも俺は…」

頬杖ついて考え事をするハチの姿に皆顔をあわせ微笑む。

きっと彼は今、想い人を想像しているのだろう。ずっと想い続けていたその女の子を。

モテるハチもいいが、どうせなら本人の好きなやつと結ばれてほしい。

そっと見守ろうと決めていた同級たちであった。
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