イベント系

□指輪
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イヴァンと共に家に戻ると、彼は早速箱を開け始めた。
その中身は、

「わぁ、素敵なプレゼント!」

中に入っていた、向日葵の飾りがついた金の指輪。

「気に入ってくれてよかった! やっぱり向日葵の何かをあげたくて。でも、いいのがそれしか無かったの」
「名無しさんちゃんがくれるものならなんでも嬉しいよ」

私がほっとしていると、
彼はそれを……。

「え、そういうつもりじゃ!」
「いやなの……?」

なんと、右手の薬指につけたのだ。
私は恥ずかしさで顔を真っ赤にしながら横に振り、その顔の前で同じようにぶんぶん手を振った。
でも、悲しそうなイヴァンを見るとなんだか嫌だとも言えないし、実際に嫌だなんてとんでもない。

「いや、なわけないよ」

恥ずかしさに俯きながら言うと、彼は少し笑った。

「ふふふ、そう言ってくれると思ってた。ごめんね、少しからかってみたくなっちゃって」

まさか、指輪のことからずっとからかっていたのだろうか。
少し残念に思った。

「指輪のことは、本当だよ」

まるで心を読んだかのようにそう言ってきたイヴァンに、驚いて思わず顔を上げた。
彼はニヤリと笑っている。

「顔真っ赤だね、あやちゃん」
「そ、そんなイヴァンも顔赤いよっ」

私が言い返すと、少し驚いたようにイヴァンも手を頬のあたりに当てる。
すると、微笑んだ。

「じゃあ、僕をこうさせたお仕置きしなくちゃね」

言うと、私をその腕の中にぎゅっと閉じ込めた。

「本当にありがとう。大好きだよ、名無しさんちゃん」


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