奇跡

□厨二病なぼくたち
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厨二病なぼくたち


 珍しい病気や難病のことを、厨二病と呼ぶらしい。
本来の使い方とは間違ったまま、広まったものをもともとみんなが使っているのが厨二病。
架空の世界に憧れたり、なんかすごく尖ってみたり。

 それをかっこいいと思うのが、ぼくが知る厨二病だった。
けれど最近の子は違う。
治りようがない病気や、症状に理解されない人のことも、厨二病と呼ぶ。
これをはじめて知ったときは驚いた。
彼らには、カルテや、実際の怪我や痛みさえも、『厨二』が起こしたという、考えが根付いているみたいだ。


「ケンジ君、今日から厨二病で、学校こられないんだって!」

ルサちゃんが、朝礼前のぼくらに大ニュースをもたらした。


珍しい病気や難病のことも厨二病と呼ぶらしい。それは知っていた。
まさか、ケンジ君が。

「厨二病って、どのパターン? 実際に難病になるタイプの厨二病?」

ミナミ君が、へらっと笑いながら彼女に聞いている。

ぼくは机でお気に入りの本を読みながら、そうかパターンがあるんだと関心したような気分になっていた。

「そうそう、実際に入院するタイプの厨二病!」

ルサちゃんが言う。

「だから、学校おやすみするみたい」

ルサちゃんが話した厨二病の症状は、
大人になるにつれて現れる異常で、体力が落ちたり食事制限とかもある厨二病らしい。
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