春の間

□〜秋〜湯けむり紀行(前編)
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「…弁解しないのは
俺の意見を肯定してると
いう事じゃないのか?」


「………。」


「答えは決まったのだよ。
火神ーお前は
俺を求めていたー」


「……っ///
まぢで最悪だー!」


「ふん。最悪じゃなく
最高の間違えではないのか?
いい加減ー
素直になるのだよ…火神…」


羞恥と自尊心(プライド)を
抑えきれなくなった俺は
火照った顔を隠す様に
その首に腕を伸ばすー


「!それくらいで
居てくれると楽なのだよ…」


再び妖艶に微笑んで
額と額をくっつけると
お湯に紛れて長い指が
中を掻き回すー


「…ぁあ///
ぅん…はぁ…
んぅ…は…はぁ…
はぁ…ぁん///
(…しゅ…羞恥で…
緑間(コイツ)の顔が
まともに見られない…
一生の不覚だ…)」


「…くくっ!
普段の威勢の良さとは
真逆で甘い声を出すな…火神ー」


「…っち///
るせぇんだよ!黙れ!緑間!!
(コイツまぢでドSだな!
これが終わったら絶対
一発殴り倒す!!)」


「ふむ…悪くないのだよ…
こうゆうお前の
表情を見るのは新鮮だー…」


同時に重なる身体ー
暫くして互いに達したー
まだ火照り止まない体温と
恐ろしく上機嫌な
緑間(コイツ)−
支えて貰いながらも
その整った顔立ちに
軽く拳を当てるー


「…っく!てめぇな!!
いい加減離れろ!!
暑苦しいんだよ!」


「何を偉そうにー
まともに動けないのだろう?
支えられてやっと座れてる
お前が何を言っているのだよ!」


「…っ///
てめぇ〜〜〜!
絶対ぇ許さねぇー!
飄々としてんじゃねぇよ!!
(あぁ〜〜まぢムカつくゎ!)」


むくれたまま
その整った顔つきを見つめるー


「…?火神…?
何なのだよー。」


「……意外なんだよ!
緑間、お前…そんな華奢なのに…」


「…何が言いたいのだよ?」


「……(あれが)巨こ…っ!!?」


喋り切る前に口元を
塞がれて同時に頬を
紅潮させる緑間ー


「…っ///黙れ!!
筋肉バカのお前とは
育った環境も鍛え方も
全く違うのだよ!
それを忘れるな!!」


そんな緑間を
面白可笑しく抱き締めると
その唇を甘く啄むー
これが高校で初めてした
初経験の話ー


***秋湯けむり紀行
〜前編オシマイ〜****

【2019.10.5】
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