黒芭蕉

□avec toi(アヴェックトワ)
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「−俺が負ける訳がないのだよ」


《うゎ?!すげぇ喜んでる表情(カオ)ー
一緒に居る時間が増えてから
緑間(コイツ)の事が分かるように
なった気がして…嬉しい時や
テンションが上がってる時のコイツは
必ずと言って良いほど
眼鏡を押し上げる。。。》


「アメリカン式でやるか?それとも…」


「問題ない。実際にやるのは初めてだが
知識としてはある…アメリカン式でやるのだよ!」


「良いぜ?勝った方はプレイ後に
好きな飲み物を奢るでどうだ?」


「ふん。そんな小さい事じゃなくて良いーー
ディナーを奢る事にしよう…
それぐらいの気持ちがある方が
効果が出てくる筈なのだよ…」


「は?何だその自信ー
言っとくけどなぁ知識があるのと
実際にプレイするのとでは
多分ー全然違うと思うぜ?」


「それでも俺は負けないー
なぜなら今日の俺のおは占いの結果ゎ
1位なのだよ!勿論ー
ラッキーアイテムの白いマフラーも
忘れず身に着けてるからな…
これ以上にない最高の日なのだよ…」


「あーーはいはい。じゃあ好きにしろよ!
それじゃあ始めるぜ?」


「あぁ必ず決着(ケリ)を付けてやる!」


そんな掛け合いからプレイが始まるー
順調にスコアを重ねながら
緑間の様子を覗うー


「はぁ?てめ!何やってんだ?
機械壊れてるんじゃねぇのか?」


緑間のスコアわと言うと。。。
1投目左レーン▶◀(ストライク)
1投目右レール▶◀(ストライク)
2投目左レーン▶◀(ダブル)
2投目右レーン▶◀(ダブル)!?
ずっとループ??
思わず瞳(め)を疑ったーー
結果的に俺は全敗してしまった


「何かお前ー裏技使ったんじゃねぇのか?」


「そんな仕込みはしない!
至極当然の結果なのだよ…」


「ぅわ;、まぢねぇゎ…つかさぁお前…」


「?何なのだよ!」


「いや…やっぱなんでもねぇゎ…
(実は俺より楽しんでたんじゃねぇのか?
とは言えない…)」


口を紡いだ俺を察したように
その長い腕が俺の腰に伸びてきて
反射的にビクつく肩ー


「…な…何だよ///」


「特に理由などないが…ただ……」


鼓膜を震わせるように甘い声が響く


「ーふ…お前にしては良い選択肢だと思った
だけなのだよ…」


あまりに甘い囁きに全身の熱が上がり
心音は大きく高鳴る


「…つ///今日のお前って…何か変じゃねぇ?」


「そうか?そんな事はないのだよ…」


平然と言うそんな言葉さえも
俺を夢中にさせて同時に
湧き上がる不安が垣間見えた
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