edelweiss 中・長編

□verbena3
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かなこ、しおり、ももか、あーちゃん、みんなそれぞれに過去があってここにいる。まあ、人に自慢できる過去ではない。結局みんな親に捨てられたのだ。まるで物であるかのように、ガラクタかのように。
それでもここで拾ってもらって学校に通わせてもらってみんなで遊んで、いろんな家を渡り歩いた。
どこに行っても私の居場所はなくて。みんなと遊んでいるここが唯一の居場所と思えるところだった。
大人になった。居場所から出ていかなければならなくなった。4人で話し合って一緒に暮らすことにした。狭いおんぼろアパートをお金を出しあって借りた。初めて手離したくないと思った。やっと手に入れた"幸せ"逃がしたくないと強く願った。その"幸せ"が今私の手から逃げようとしていく。


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