呟き

気になるつぶやきがあればコメント下さい。
◆二度、恋をするAct:12-7の没ネタ(降谷視点) 


■□■

黒ウサギ亭での事件後、俺は彼女を自宅玄関の前までと送った。
彼女は寒さからかじかむ手を鞄の中へ入れ、普段自宅の鍵を入れているポーチを探すがとっぷりと日の暮れた玄関前は暗く、なかなかポーチが見当たらない。
しばらくのあいだ手探りでポーチを探していた彼女が声を上げた。

『あ、あった!』

お目当てのポーチを見つけ、それを鞄から取り出したその時、ビニール袋の中に入った何かが彼女の足元へと落ちた。
それに気付いた俺は鍵を開けようとしている彼女に変わって袋を拾う。

『ありがとうござ………だ、駄目ぇ…!!』

彼女は俺が拾い上げたそれを何なのかを瞬時に把握すると鍵穴に鍵が挿さったままなのもお構いなしに俺の手からそれを奪い上げた。

「どうしたんですか?」

彼女は何も答えない。
それどころか何がなんだ分からない俺の腕を掴むと部屋の中へと飛び込んだ。

「おい、大丈夫か?それにその袋の中身は一体…?」

俯き、俺から奪い取ったビニール袋を胸に抱く彼女は俺の問い掛けに顔を上げた。
そして消え入りそうな声で袋の中身を答える。

『…これ、下着、なの。』

「し、下着…?」

『黒ウサギ亭でバニーの衣装を着たでしょ?その時、有里さんから普通の下着だとハイレグからはみ出るってティーバックを渡されて……で、穿いてた下着をこの袋に入れておいたの。』

そう言って俺の方を見上げる彼女は耳まで真っ赤だった。

「…と言う事は、今…ティーバックを穿いてるのか?」

彼女は視線を泳がせた後、ゆっくりと頷いた。

■□■
絶対裏に突入するし、突入したらしたで工藤邸へ侵入出来なくなるので、泣く泣く没になりました。

2020/12/03(Thu) 19:04

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