CP(若桜)

□両片想い
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今日は病院で血の検査をする。いや、血をとるほうじゃなくて検査する側。
学校での理科の実験だ。

人の血をまじかで見ることなんか無くてなんとなく緊張していた。

だけど検査室に入った瞬間それが覆された。


「こんにちわ」
そういいニコッと笑う彼女。

名前の札を見てみると…



わかつき…ゆみ…


きらきらの笑顔。
左側に出来るえくぼ。
白い歯。

私が見るなんて勿体ないくらい美しくて…


まあ…一目惚れ…だよね。

戸惑いながらも

「こ、こんにちわ!」

と返す。


検査をする体験は臨床学部さん1人につき生徒も1人。


4人ほどで来ていたので…若月さんとなれる確率は…。4分の1。
運命…(私にとって)のペア活動の人は…




「では、桜井さん。おいで」




わ、若月さん!だ!だもの!


「は、!はい!」

嬉しさを抱えきれず思わずガッツポーズをしそうになるけど必死に抑える。
あたふたしていると

「緊張してるの?大丈夫だよ」

ニコッとまたあの大好きな笑顔を向けられ頭を2回。ポンポンと。

もう既に若月さんに落ちて居たけどそんなのされたら一溜りもない。

頷くだけになってしまった…、





ーーーーー


部長「では、血液の検査を始めます。ペアで2つ血液の試験管が用意されてますね?あとはパートナーの学部の人と一緒に進めていってください!」





「はい。じゃあ桜井さんスポイトで血液を取ってA溶液の中に入れます」

「は、はい!」



若月さんに見られていると思えば手が震え、上手いこと血が吸えない。なかなか出来なくて焦っていると。







私の脇腹辺りからスっと腕が伸びてきて私の手から血の入った試験管とスポイトを取る。まあ…指先触れたよね。
その腕の正体が誰かと考える暇もなく。


「桜井さん。こうやって…」

耳元…至近距離に若月さんの顔がある、。
良いふうに言えば…若月さんに後ろからハグされてる状況。


正直。若月さんの体温や顔の近さが気になり脳は若月さんに。実験の仕方を教えてくれていたけど頭に入らない。
ただただ近くにある若月さんの顔をずっと見ていたい。
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