SSS
□アナナ夢
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幼いご兄弟様方のおやつの準備をしていたら、テーブルの下からひょっこり出てきた小さな手がテーブルの上のクッキーを一つ拐い消えた。
テーブルの下を覗き込むと末妹のアナナ様がモグモグとクッキーを食べている。
「つまみ食いは良くありませんよアナナ様?」
クスクス笑いながら嗜めると、
「だってお腹空いたんだもん。」
とアナナ様が頬を膨らませた。
「もうすぐメリエンダですから。」
「…お姉ちゃんも一緒に食べる?」
くいと私の服の裾を掴み、小首を傾げて問い掛けてくるアナナ様。
「アナナ様のご希望でしたらご一緒いたしますよ?」
「じゃあ一緒に食べたい!」
「はい、ではご一緒に。」