SSS
□ダイフク夢
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悪戯のつもりで彼女の名前を呼び、彼女が振り返った拍子にキスをする。
いつもだったらここで罵声の一つや二つを彼女から浴びせられるのだが、今日は違った。
黙ったままの彼女はダイフクを見上げ、何やら恥ずかしそうな表情をしている。
いつもと違ったその反応にダイフクはギョッとして、
「あ?おい、いつもの罵声はどうしたよ?」
とつい問い掛けてしまった。
「…いきなりキスとか、しないでよ…。」
彼女から返ってきたのは弱々しい返事だけ。
いつも彼女にしている様に悪ふざけでキスをして、下らない言い合いをするのを期待していたのにこんな反応をされるなんて思ってもいなかった。
恥ずかしそうにしている彼女を見ていると、こっちまで恥ずかしくなるとダイフクは思う。
「何だよ…いつもみたいに強気でいろよ!急にデレんな、こっちまで恥ずかしくなるじゃねぇか!」
「う、うるさい!」