Book1

□お寝坊さん
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モモside



いつまでたっても起きてこない。
今日は夕方から撮影があるから
そろそろ起きてくるはずなんやけど。



ナヨン「ちょっと、サナまだ??モモ〜起こしてきて」



ほら、こうやって
私が怒られんねん。

仕方なくサナの部屋に行くと
案の定ベッドの上でスヤスヤと眠るサナがいた。



「…いつまで寝てんねんっ」



毛布をパッととると、
んん〜と寝返りを打つサナ。

大体、私より遅いなんて珍しい。
サナがよく寝坊するようになったのは最近の事だ。



「…起きて、はよ」



疲れてる気持ちもわかるけど、
起きてもらわんと困る。



「…早よ起きんと、モモとお菓子一緒に食べれへんで?」



決まり文句のように
こう言うと、
ガバっと起き上がるサナ。



「なんや、出来る子やん」

『…へへぇ、もっと褒めて?』



起きたと思ったら
すぐこんな事言ってくる。

はいはい、偉い偉い。
と頭をポンポンとすると
嬉しそうに笑ってる。



「…じゃ、みんな待ってるから。準備したらはよリビング来てな」



そう言うとちょっと拗ねた顔で
腕を掴まれた。



『もう行っちゃうん?いやや、』

「甘えたさんやなぁ」



なんて笑ってたら、
まだ気づかへんの??
ってサナが口をぷくっと膨らませた。



「なに?」

『…モモりんが起こしてくれるから、わざと寝坊してただけやし…』



ぷくっと口を膨らませてたかと
思えば、いきなり恥ずかしそうにしてそんな事を言いだすから、
こっちまで恥ずかしくなってきた。



「…それって」

『好き!それだけ!』



なんでサナに言わせるん?!
なんて毛布をパタパタさせてるのが可愛くて。



「そんなん寝坊せんでも、いつでも起こしに来てあげるのに」

『え??』

「…モモも好きやで、さーたんの事」




END.
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