Book1

□分かってない
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ツウィside




『ツウィや、ぽっぽして』



ナヨンおんには
全く分かってない。




「…この前したじゃないですか」



私がどれだけ
おんにの事が大好きか。




『随分前のことじゃない。それに、頬っぺたにだし』



このおんには
口にぽっぽしてって言ってるんですよ。

私がおんにのこと
好きだなんて知らないで。



「今度、おんにの誕生日になら」



前みたいに
うまく誤魔化そうとしたんだけど、
中々おんにが諦めてくれない。



『前だって、そう言ってしてくれなかったでしょ?』

「…それは、そうですけど…」




大体、
なんで私にぽっぽを求めるんだろう。

モモおんにとかジョンヨンおんにだっているのに。



『…ツウィや、お願い』



こんなに可愛いおんにの
お願い、断れる人なんているのかな。



「…じゃあ、目。瞑ってくれますか?」



意を決してそう言うと、
すんなりと目をつぶったおんに。


可愛くて、ずっと見ていたくなる。




『…ちょっと、はやく…』




おんにの頬っぺたに
ぽっぽをすると、
拗ねた顔で私をみてくる。



『…なんで頬っぺたなの?』



なんかじれったくなって
おんにに素直に伝えたくなった。



「…口にするポッポはおんにが本当に好きな人としてほしいから、です…」



おんにはびっくりした表情。



『ツウィは好きな人いるの?』



いつもと違って
少し不安そうな顔で
聞いてくるおんに。



「…私は、オンニが好きです」



私がそう言うと、
にやっとするおんに。

いつものおんにの余裕な表情。



『…じゃあ、ツウィがしてよ』





ずるいな、って思った。
好きだな、って思った。




「…目、瞑ってもらえますか?」





END.
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