Book2(リクエスト)

□ぽっぽ
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サナside



「…みーたん!ぽっぽ!」





サナがぽっぽしてっ!って言うと、
必ずみーたんは控えめに頬にキスしてくる。





気に食わん。





もちろん、可愛いけど!
可愛いんやけど、
口にしてほしい。






「…みーたん!ぽっぽ!」

『…今したやんかぁ』





いっつもキスはサナからやもん。
たまにはみーたんからしてほしい。





「…ぽっぽ!ぽっぽ!」

『…そんなん、機関車トーマスじゃないねんから…』





え、みーたん。
今のノジェム兄弟より
すべってるけど大丈夫??






「…みーたん顔真っ赤」

『…さーたんが反応してくれないからやろ?』






もぅ、なんていって
顔を手で隠している。

あぁ、可愛えなぁ。





「早よ〜〜ぽっぽして!」

『…この映画見終わってからねっ』

「あぁあ〜!待てんわぁ〜!」





みーたんは映画に目線を戻すと
目の前のテーブルにある
ポップコーンに手を伸ばした。






「…後何時間あるん?この映画」

『んー…あと一時間くらいかなぁ』






えぇ!あと一時間もあるん?!
なんて叫んだら

今いいとこやから静かにしてやっ、
なんて制される。






「…みーたんのばか、あほ、ぺんぎん」

『…後でしてあげるってばぁ』

「もういい、寝る!」





目を瞑って
寝たふりをしたら。





『さーたん、…ほんまに寝たん?』

「……寝た」

『…起きてるやん』






ひゃひゃ、と笑うみーたん。






「…キスしてくれんと、起きへんもん」

『…』




無言になった、そう思ったら
そっと、口にみーたんの唇が触れた。


思わず目を開けると、
恥ずかしそうなみーたん。






『…まだ足りん?』

「…うん、足りん……んっ、」






さっきよりも深いキスをくれる。






『…へへ、やっぱり映画みるのやめようかな』

「…いいん?さっきまであんなに夢中やったのに」

『さーたんが可愛いから、映画どころじゃなくなっちゃった』





はぁ、どないしよ。
ほんまに好き。





「みーたん!すき!」

『…うん、私も好きやで』

「どのくらい好きぃ〜?」

『どのくらい、って…どんくらいやろ?』

「…サナのこと世界一すき?」





なんやそのセリフ、
なんてケラケラと笑ったあと。




『…なんか、何とも比べたくないくらいさーたんが好き』

「…ええ?よく分からへん」

『さーたんが私の”好き”そのものなのっ』





END.
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