小説 長編集.3
□ガーターベルト/*
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「どぉ?どぉ?」
扉の向こうで動く音に耳を傾ける。あわよくば履かせてやりたかったが。呆れた剛の、あの雰囲気じゃ、流石にそこまで出来なかった。
『んぅ〜〜……、」
なんとなく唸る声。
早くドアを開けてくれ。ソワソワ、うろうろ。右へ左へ。
時折立ち止まって貧乏ゆすり。また声を掛けたら、もごもごとくぐもった声が聞こえる。
扉に張り付いて耳をくっ付けたら、わずかに隙間が出来た。
ひょこっと顔だけ覗かせた剛。
少しムッとして、唇を尖らせてる。
「んは、なによ、」
「むぅ、…なんか、恥ずい…、」
ほんまに、こんなえっちな格好見せたくないってもじもじしてる気配。堪らずドアを押し入る。ちょっとぉ…、声を上げた剛がベットの方へ逃げようとするからすかさず捕まえる。
「なんで、シャツ着てんのよ、」
背後から抱きしめてシャツの襟首から覗く頸に吸い付く。袖長めの、少し大きめのシャツ。股の方まで伸ばすように隠して着ているからその手を取ってシャツを捲る。
それと同時にベットへ押し倒す。
その勢いに乗じて今度はシャツを奪う。逃げるように剛がヴェールのストールを手に取った。隠れるように纏おうとするけどそれも奪って放る。暴れる身体を腕の中に囲う。
「ん、つよし、」
「あ、…っん、…っ、」
腕の中で顔を赤らめた剛が身体を丸めて震えている。やばい。かわいい。
好きだ。
「ほら、見せて。ちゃんと。」
「ん、…っ、ちゃ、んと…、」
「そう、ベットから降りて、そのえっちな格好、見せてごらん?」
囁いてまた頬に唇を押し付ける。
右手で、腿の外側を撫でたらストラップに指先が当たった。剛ために用意した、剛の大好きな紫色。レースの素材には小さな宝石を散りばめてる。
網ニーハイがベルトの紐と金具で止めてある。その境目に指を引っ掛けて遊ぶ。
「あ、…っん、恥ず…っ、」
ふるふると首を振って嫌がる。ほろほろ涙を零すけど、腕を引いて身体を起こした脚を閉じてもじもじ。
膝先を擦り合わせてすんすんしている。
それがまた堪らなくかわいいのだ。
「ほーら、見せてよ、」
だって…って言いながらもごもごして中々動いてくれない。
見たい。もう一度ねだってキスをする。ちろりと舌が出てきてねっとりと絡み合わせる。暫く深い口付け。
ちゅぱっと唇が離れたあとは剛が、はふぅと息を吐いた。じっと俺を見つめる視線が涙目に潤う。
「………引かへん?」
甘えるような小さな声。
堪らずまた口付ける。
引いたことないじゃん。囁いて少しだけ剛から離れる。また唇をぷすぷすさせて剛が、布団の隙間からヴェールのストールを探す。
透け透けのそれを肩口から羽織ってもぞもぞとベットを降りた。
恥ずかしそうに俯いてもじもじしながらまた、じっと俺を見る。夏用に、とシルクで作った大判のストール。柔らかくて肌触りのいい素材だから割と季節関係なく使てるけど。
透け具合がちょうど良いのだ。
光に翳したん感じも、凄くいい。思わず剛の姿に見惚れる。
「見せて、剛。」
「ん、ぅ、…、」
ゆっくりと身体をこちらへ向けて。
前を広げた。ノーパンでガーターベルトと網ニーハイだけの姿は想像以上にえろい。
ふるっと剛の性器が上を向いて震えている。
それもまた、可愛くて。
ついにやけてしまった。
「剛、おいで、」
手を取って俺の側まで引き寄せたらまた小さな声で啼いた。それと同時に奪ったヴェールをベットの端に放る。
「あ、…っ、」
「だめ、いつまでも隠そうとするから、」
透け透けだから結局意味がないけど、恥じらってもじつく剛が見たいのだから。
「ん、…っぁ、…、」
「ふふ、勃ってる。えっちな格好してるの見られて興奮した?」
「あ、…っん、ちが、…っ、」
また恥ずかしそうに身を捩る。堪らず腰を掴んで引き寄せたらまた剛が小さな声を漏らす。ふるふると揺れて震えながら、ぴんと上を向く可愛い剛の性器。
じんわりとはしたない汁を滲ませて。
堪らずその先端を口に含む。
「あっ、ん…っ、こ、ちゃ…っ、」
叫んだ剛が腰を引くから逃げられないように押さえつける。そのまま口の中に飲み込んでは、唇で扱き。
時折、くびれのところに歯を立てて刺激を与える。
「ひ、ぁ、っあぁ…っ、あ、ぁ、ん…っ、あ、ぁあ…っ」
泣いて、喘いで。
剛がはしたなく腰を振る。口の中にぴゅぴゅっと何度も蜜を吐き出す。
ちゅぱっと性器から唇を離して、まじまじとガーターベルトの姿を見て堪能。腰から繋がるレースとベルトに舌を乗せて舐めてみる。
それさえも気持ちがいいのか、嬉しそうにぴゅくぴゅくと蜜を溢れさせて。
はふはふ、天を仰いで恍惚に叫ぶ剛。
ベットの上に押し倒して今度は後ろからの姿も堪能。
「ほら、四つん這いして、」
ふにっと腿の内側を撫でたら、剛が背を逸らして叫ぶ。
「ん、はぁん…っ、」
ひくん、ひくんと腰を揺らして。
とぷとぷと白を滲ませる。必死に尻を掲げて枕を抱える卑猥な姿。
女豹か。
狙わずして見せつけてくる格好はとても淫靡だ。ぷりん、ぷりんの白くて丸い尻たぶに食い込む細いベルト。むっちりとした腿を覆う網ニーハイのゴム。金具が二つを繋いで伸びている。
堪らず、愛でるように尻を揉む。
「ん、ぁ、あぁん…っ、」
尻の割れ目から覗く孔がひくひくと震えて誘ってくる。
「ふは、ここ…、挿れてほしいやろ?」
指の腹で撫で付けてから、直ぐに尻たぶに口付けた。れろっと舌の腹でベルトを抑えるようにねぶって。ぷるぷるに発達した陰嚢を指の背で数回弾く。爪で撫でたら、ひんひんと甘える声を出して剛が啼いた。
絶景だな、むちむちのお尻も。
ここから見るガーターベルトが食い込む腿も。網ニーハイのゴムトップから盛り上がる肉の感じも堪らなく男心をくすぐる。
四つん這いで開いた股の間からぱんぱんに膨らんだ陰嚢がゆらゆら揺れてるのもゾクゾクするんだ。ついその間に唇を寄せて吸い付く。
「、ん、や、ぁ…っ、こういち…っ、」
甘えた声が室内に響く。
すっかりとろとろの剛は座り込むように尻を下げるから、数回、咎めるように尻たぶを引っ叩く。ひん、と泣いてまた同じ姿勢を作る。
「ん、そう。ええ子、俺がいいって言うまでね、」
「なん、…で、も、ぉ…、」
「だーめ、」
また、ねぶって吸って、揉む。
もう、むりむり。この体勢が辛い。
剛が甘えて泣くから仕方なし身体を反転してやる。仰向けて片方だけ膝先を押し上げたら上を向く性器がどろどろに蜜を溢してる。
前から寝転がった姿を見るのも中々に絶景で。思わず喉が鳴る。
ちんこが爆発しそうなほど痛い。
挿れて、抉って、ガツガツ突いて掻き回したい。首を振って野獣的思考を掻き消す。
下着なしで腰に巻き着くガーターベルトが、やっぱり妙に色っぽいのだ。
そればかり愛でる俺に痺れを切らして、睨む可愛い剛。物足りなそうに臍の下がひくついてる。それもまた堪らなくいい。
「ふふ、ここ欲しいやろ?」
臍の輪郭をなぞったら膝を押し上げた隙間から丸見えのアナルがくぱっと収縮した。でも、もうちょい。
ちんこはとてつもなく痛いが、やっぱりこの前戯を楽しみたい。
とうの剛はもう、とろとろに蕩けてる。
俺が与える刺激に指を咥えてひんひん泣く。
とても愛らしい。
「今度さ、」
「ひ、ぁ…っん、ん、ぅ…っ」
内腿を撫でて、細い紐ベルトに指を引っ掛ける。
「履かせてよ。…履かせるところからしたい、」
見下ろして伝えるけど眼差しはぼんやりしている。焦点を失う瞳を覗き込んだら、もうすっかり目の奥が惚けて。
まるで、ハートが散ってるみたい。
俺の声は聞こえてるの聞こえてないのか。
これ以上焦らすのは限界かもしれない。
宥めるようにキスをしたら、嬉しそうに口を開く。スウェットを引っ提げてペニスの先を尻の割れ目にくっ付けたら無意識か、股を開いて自ら孔を拡げる。
絶対、今度は俺が履かせてやろう。
ーーーfinーーー