小説 長編集.1

□お叱り/お仕置き。
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「ん、ふ、…っ、ぁあぁ、…っ、」

ずぷっ、ずぷっと内側から一粒ずつ引き抜かれる感覚。
まるでプラグ型の大きな粒が連なったような形のそれが一つ、二つと引き抜かれてはまた押し込まれる。

繰り返される抜き挿し。

見る事はできない。目隠しで覆われてるから。どれほど大きな粒か見えない分、孔を拡げて引き抜かれるたびゴロゴロとした感覚がより一層引き立つ。
内側を何度摩擦されて身体の芯から熱くなる。

「ん、はぁ、あぁん、あ、ぁ、っ…、ぅ、ん、」

アイマスクの向こうで目を見開く。
涙で布が湿っていく。

きっと、大きなプラグ型の粒が4つは連なってる。太くて短めのソレ。
押し込まれるたびにぶちゅぅっと音がして内側を何度も圧迫した。

「ひ、ぁん、…っ、あぁ、…っ、あ、あぁ、ん…っ、」
「ほら、剛、」

ごめんなさいは?
耳元で囁かれて思わず顔が天を仰ぐ。

「ん、はぁ、ん…っ、ごめんなさ、…っ、ごめんさぁ、…ぃ…っ、」

またずっぷ、ずっぷとゆっくり引き抜かれて先端の一粒だけを内側に残したまま光一が手で摘んだおもちゃを回す。ごりっと大きな粒が穴の縁を何度も抉る。

わざとしこりに擦り付けて揺らす。

「ん、ひ、ぃ、あ、あぁ、ん…っ」

身を捩って震えるたびにギチっと締め上げられたロープが身体に食い込む。最初はとても痛かった。ぎゅっと縄が食い込むたび皮膚がヒリヒリしていたのに。
寝室の1人掛けソファの上で足を開いて縛り上げられたあとは、じくじくとした痺れが全身を襲った。

なのに、その数分後には頭が痺れるくらいの疼きに変わった。

痛くされたく無かったら大人しくしなさい。
光一のお仕置きの時の、トーンで言われたら反抗する気も起きないのだ。悪い子め、数回お尻を引っ叩かれてしまえば素直にお仕置きを受けない訳にはいかない。

アイマスクされたあとは、見ることのできないお道具で何度も穿たれている。

「どうしてお仕置きされてんの?」

剛。
名前を呼ばれてまた身体が震える。
その度、じくっと縄が強く食い込む。そうするとなんとも言えない痺れが身体を這う。

「ん、ぁ、あ…っ、こ、ちゃんの…っ、あ、…っ、見えな、…ところで…っ、悪い子の格好したから…っ、」

叱られている理由を必死に紡ぐ。

「ん?悪い子の格好?」

耳元で囁く声のあと、縄を伝う指先に身震いした。ぐりぐりと荒い縄目を押しながらもう片方の手が乳首を摘んだ。

ほら、ちゃんと言いなさい。
光一のピシャリとした声が耳元で響く。

「ん、はぁん…っ、」

中々言わず口籠ってると、乳首を片方指で少しだけ強く弾かれた。それだけで頭の中が真っ白になる。縄が胸元を締め上げてるからわずかな刺激さえ敏感に感じ取ってしまう。

慌てて謝る。
光一の声が、言いなさい。と被って来て。

「ん、あぁん、えっ、ちな…かっこ、で…お写真…んっ、ぁっ、」

途中で、光一が強く乳首を摘んだ。言いたいことが分からなくなる。

「こーら、写真がなんやねん、」

聞かれてるけど、もう何を答えたらいいか分からない。孔に埋まったおもちゃがゆっくりと出し挿れされるたびにずくっとした刺激が目の奥で弾けた。

喘ぐだけのぼくに光一がため息を吐いた。
思わず口を継ぐんでまた、謝る。

「、お、写真…っ、」

必死に言葉を紡いで、頭を振りながらでも、誰にも見せてないのだと告げる。
当たり前だ、光一の低い声が響いてそれと同時にずぷりとおもちゃが根元まで埋まった。

「ん、は、ぁん…っ、あぁ、あ、ぁ、あ、ん…っ、」

ぶちゅぶちゅと掻き回されて。
かチリと何かの音がした。
途端に、内側で暴れ始める粒の振動。くねるような蠢きにお腹の奥が震えた。

す、ご…い…っ。

「な、か…っ、おく、…そ、れ、やぁ…ら、…ん、はぁ、あぁん…、ら、め…っ、らめぇ…っ、」

無意識に腰が跳ねるけど縛られた縄ごと椅子に括られてるから思うように動かない。
微妙な振動が1番奥の敏感なところを刺激するのに、欲しいところへ届かないもどかしさ。

頭、おかしくなる。

孔の縁の、襞が捲れて腫れたそこを指先でなんでもくすぐってくる。それもまたおかしくなるくらいい気持ちがいい。

「美味しそうに咥えて、」

食むっと唇がぼくの耳たぶを撫でた。
腹部を撫でた指先がお臍の輪郭を擽って性器の先端を突く。

「ひ、ぁ、あぁ、ああぁん、あ、ぁ、あ、」

途端にまた、目の前が白く弾けた。

亀頭の周りを何周にも巻いた細めの縄がじくっと食い込む。それも見えないから感覚だけ。性器全体が熱く滾る。
またお腹の奥が震えた。

どうなってるのかも分からない。
そんな状況がさらに拍車をかけてくる。

不意に引っ張られる感覚にまた、悲鳴のような喘ぎを漏らしてしまった。

「ん、ひ、ぃ、…っあ、あぁ、」
「ふふ、見たい?」

すごいことになってる、剛のちんちん。
光一の囁く声が聞こえて背筋がゾクゾクした。

「たくさん、我慢したもんな?」

どっちがいい?
話ながら光一がぼくのアイマスクを外す。

「ん、ぁ、…や、ぁ…っ、」

目の前の鏡に映った痴態に思わず顔を逸らしてしまった。視界に入る性器が痛々しく縛られてるのに尿道はいやらし程ぱくぱくしてる。

恥ずかしすぎる。

「こら、ちゃんと見ろ、お仕置きされてんねんぞ、」
「ひ、ぁ、っあぁ、ん、」

叱りつけたあと光一が亀頭に括られたロープを撫でた。その隙間から垂らしたロープの先端を摘みながら引っ張る。
弾かれるような痛みと、痺れが竿を刺激して思わず仰け反った。

「しばらく、破廉恥な格好出来ひんな?」

もう片方の手で、縄の隙間を埋めるように指先が触れてくる。思わずそれを視線で追いかけてまた、頭の奥がビリビリした。

「ちんちんも可哀想やな?ずっとヒクヒクしてる、」

先端を指の腹で潰されて今度は視界の焦点が分からなくなる。目の前がぼやけて、霞む。

「剛、」
「ん、あ、あぁん…っ、あ、ん、あ、ぁあぁ、」
「ほら、選んでええよ、どっちがいい?」

ロープを引っ張りながら孔に埋まったプラグを僅かに引いた。ぽちゅっと出てきた大きな粒。思わず目を閉じてしまった。

「ここの1番奥、トントンされながら出すもん無くなるまでいき続けんのと、このまま飛ぶまで空いきすんの、」

どっちが好き?って。
そんなものどっちも怖いに決まってる。どっちも頭がおかしくなる。
もう既に、身体は敏感でオーガズムだけを繰り返してるのに。

「ん、や、ぁ…っ、ろ、ちも…っ、こわ…ぃ…っ、あ、ぁん…っ、」

泣きながら首を振ったけど。
光一が開帳したぼくの内腿を肘掛けに凭れながらゆるりと撫でた。
むぎゅっと陰嚢を片手で握ったあと手のひらで何度も揉み合わす。

「ひ、ぁっあぁ、ん…っ、あ、ぁ…っ、」

だめ、だめぇ…っ。

ひくっとお腹の奥が震えて、全身が気怠くなる。ぶるぶると引き起こされる痙攣。何倍にも引き伸ばされた快楽の波。
それが辛すぎて堪らない。
全身を貫く痺れ、それなのに出すことは許されないままただびたすら涙の粒を散らす。

時折の脳の奥に響く光一の意地悪で甘い声音。快楽の波だけが何度も全身を覆って頭の中に薄い膜が張った見たい。縄が食い込むたび、性器を悪戯に触れられる度、いけもしないのに頭の中が痺れる。

「あ、ん…も、…っ、も、ぉ…い、きた、…っ、いきた…ぃ、…こ、ちゃぁん…、」

甘えてねだったらくすりと口の端を上げた。指の先がツツー…と腿の内側を歩く。
そのまま性器の竿を伝って先端くちゅっと潰した。敏感が剥き出しになったそこは僅かな接触も拾う。

頭の中が痺れる。

光一がカリッと小さな穴を目がけて爪を立てた。堪らず身体が跳ね上がる。全身を貫く強烈な快感。
頭の中がおかしくなる。

涙を溢すと、またふふっと彼が笑った。

「もう、許してほしい?」
「ん、ぁ、あぁん…っ、ゆ、…っして…っ、」

ごめんなさい…っ。

必死に頷いて訴える。
不意に光一がぼくの腕を撫でた。頭の後ろで纏められた手首を突いたあと、縄の結び目を指で摘んだり揺らしたり。

じくっとした熱が身体を走る。
その感覚が気持ちよくて、何度も身体を動かす。窮屈に食い込んでくる縄目が妙な心地よさを生み出す。
わざと、身体を揺らして時折それを感じる。

きっと光一にはバレてるけど。
目を細めてくすぐってくるだけ。

不意に縄の結び目を強く引っ張られた。一瞬だけ強張る身体、ぐっぐっと結び目を引いた感触のあとするっと腕の縄が解かれた。

「あ、あぁ…っ、あ、ん…っあ、ぁ、」

思いがけない解放感に思わず声が出る。そのまま胸元、下半身、全身を緩められていく解放感。縄が解かれた身体に血液が走る感覚。堪らず声のない叫びと同時に堰き止められていた絶頂を迎えた。

「ふふ、解かれただけていったん?」

その痕に触れられるたび電気が走る。ぐったりソファの上で力を抜いていたら、光一がぼくの身体を抱き上げた。
シャツを握りしめてうっとりしてると、甘やかなキスが降ってくる。

性器を締め上げる縄もシュルッと解かれて思わず身体が引き攣った。妙な解放感にまたなんとも言えない絶頂を繰り返す。

ベットに降ろされてからも力は出なくて。

「ぁ、…っ、こ、ういち…、」
「ん、よく頑張ったな?」

縄の痕を撫でられる。
じんじんと痺れる。
辛いところは?光一がぼくの関節に触れながら膝裏から脚をかかえる。首を振って何もないのを確認すると今度はぐちっと埋まったプラグを引き抜くからそれだけでまた身体が身震い。

重い身体と怠い頭。

なんとか稼働させながらぼくも自ら尻たぶを掴む。くぱっとそこを拡げて光ちゃんて、瞳に涙を滲ませる。

「腫れてんな、」

つんと指の先が震えて力が篭もる。
自分でもいやらしくひくついてるのは見なくてもわかる。恥ずかしい。
でも、散々焦らされたのだ、早く。
ねだったら光一が眉を下げた。

つい、視線が光一の股間を捉えてしまう。

「…ん、ぅ…早よ、ぉ…、」

スウェットを引っ提げて取り出したペニスの大きさに涙が出た。きっと、アレで最奥まで抉られるのだ。
考えただけでゾクゾクする。
まだ挿れられてないのにそれだけで内側が形を思い出した。どくどくとお臍の下が熱くなる。

くちくちっと音を立ててペニスの先端が孔を塞いだ。肉の塊が撫でてくる感覚に、無意識、光一の腿へ手を伸ばす。

「…っふ、…柔いな、」

にゅぐっと入ってくる。
痛くない?時折囁かれるけれど、ぼくは首を振るだけ。
痛くない、縄で縛られてた余韻も相俟って兎に角もっと強く、激しく揺さぶられたい。

察したのか光一が目を細めた。

そのままぶちゅっと内側を擦り上げて勢いよく穿たれる。

「ん、は、ぁん…っ、あ、ぁあぁん…っ、」

ぐちぐちっと1番良いところを潰す。
じんっとした痺れが頭を突き抜けて目の前が白く飛ぶ。
それと同時に光一の指先が胸を突いた。乳輪をなぞるように触れられたらおっぱいの先がジンジンと熱くなる。
怖いくらい、また身体が跳ねた。

「ふふ、おっぱいも大好きだもんな?」

胸を囲うように付いた縄の痕に触れられて思わず内圧が上がる。光一がうっ、と唸ったあと押し返すように何度も抜き挿しを繰り返す。

「縄の痕、…触るとすげぇ、締め付け、…っ、」
「あ、ん…っ、や、てぇ…、じんじん、…っ、」

気持ちいいの?って聞かれて頷かずにはいられない。手を伸ばしたら指を絡めて強く握る。奥を抉ってばちゅばちゅと激しく肌が打つかる。

「あ、ん…っ、あん…、あ、あぁ、はげし、…っ、激しから…っ、」

揺さぶられながら指が乳首を掠めてくる。
わざと、触れるか触れないかぎりぎりを責めて、意地悪な触り方。
その度に光一を締め付けてしまって。

ぷにっと乳輪をつねられる。
目の奥がチカチカした。頭の中真っ白でぷっくりと膨らんだ先端に歯を立てられる。

「ひ、ぁっあぁ、あ、ぁん…っ、」

叫ぶ声と同時に、触れられてもいない性器から蜜が飛んだ。
堰き止められていた解放にまた跳ね上がる身体。

い…っ、く…っ。

身体がこわばって固まる。
それと同時に光一の指がぼくの性器に絡みつく。

「あ、…っ、や、ら、…っらめ、ん、ぁ、あぁ…っ、こ、ぅいち…っ」

ぎゅうぅっと絞られてそのまま射精。
光一が唸って、同時にお腹の中で熱が広がる。

「や、やぁ…っ、また…い、く、…ん、ぁ、ああ、いっ、てる…っ、いってるからぁ…っ、」

押し戻そうにも、強引に突き上げてくる。
ダメになる。
頭の中ぼーっとして。
わざと圧迫を押し広げてぼくの脚を抱えるとそのまま何度も抜き挿し。

出てるのに、いってるのに繰り返す。
光一が目を閉じて眉間の皺を深くした。キツ…っ、呟きながら1番奥の入り口を何度も掻き回す。

狂うほどの絶頂。

「今度は縛ったままセックスしような?」

遠くで聞こえる声。必死に頷いて抱き付く。涙を舌で引きながら光一が唸った。
びゅるびゅると内側に光一の熱を感じて何度も震えた。縛られていた感覚が、解かれあとも身体中に残って奥の壁を擦られるたび、抉られるたびにじんじんとした快感が頭をつけ抜ける。

ーーーー omake #2 #3



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