乃木坂46(短編)
□幼馴染
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かくして俺達5人は学校の近くのカラオケ屋さんに行った。
まさかこの後、あんな出来事があるなんて思いもしなかった...
春人「さぁて、着いたな!
誰から歌うよ?」
白石「じゃあ私から歌おうかな!」
白石さんは今流行りの星野源の恋を歌った。
勿論歌は上手い、物凄くね。
優しくて美人で可愛くて欠点なんて何処にも見当たらない容姿端麗な完璧な人...
そんな人が何故こんな俺なんかと友達になれたんだろうって不思議に思える。
白石さん曰く、「君は気付いてないだけで凄く皆から人気なんだよ?」って言われた。
俺からしたらそんなの絶対あり得ないだろって思うし、むしろ俺じゃなくていつも隣にいる春人の方が視線多いんじゃないかなって思う。
まぁ前いた学校ではある程度友達も出来てたし、何より俺の大切な奴がいた。
と言っても向こうからしたら俺なんか只の幼馴染としか思ってないし、高校に入ってからあまり話さなくなったし...
何より、連絡もしてない。
してないって言うか、俺自身携帯をなくして新しい携帯に変えたから番号自体忘れてしまったから連絡する手段がない。
まぁ今あいつが何処で何してるのかなって気になってはいる。
だって、黙って引っ越してしまったから...
ふとそんな事を考えてたら隣に座ってた七瀬ちゃんに声をかけられた。
西野「なぁ貴幸君?聞いとる?」
『ん?ごめん、ちょっと考え事してた』
西野「そうなん?大丈夫なん?」
『大丈夫、心配してくれてありがとう』
西野「そんなん当たり前やん、うちら友達なんやから!ってか貴幸君とカラオケ来るん初めてやな」
『そうだね、ここに越して来てからは初めてかも。白石さんって歌上手いんだね』
西野「そやで、まいやんは歌めっちゃ上手いんよ!それでな、いくちゃんも歌上手いねん!ミュージカル聴いてるみたいなんやで!」
『そうなんだ!七瀬ちゃんは歌わないの?』
西野「うちはええねん、まいやんやいくちゃんみたいに歌上手ないから...」
そう言って七瀬ちゃんが顔を伏せて俯いてしまった...
なんか申し訳ない事したな...
ん?何で七瀬ちゃんって呼んでるかって?
最初の頃は西野さんって呼んでたんだけど、本人はそれが嫌だったらしくうちの事七瀬って呼んで?って言われたんだけど、流石にまだそこまで仲良くなかったから呼び捨てでは呼ばないって思ったからせめて七瀬ちゃんで勘弁してって事で七瀬ちゃんって呼んでいる。
白石さんも私の事麻衣って呼んで?って言われたけど、あの容姿端麗な人に麻衣とは呼べないと思って未だに白石さんと呼んでるんだけど...
因みにもう1人、七瀬ちゃんがいくちゃんと呼んでいる子にも生田さんと呼んでいる。
生田さんも容姿端麗で美人で可愛く、優しい性格。
ちょっと天然要素も入っていて料理が苦手と欠点はあるものの、たまに子供っぽい所があるから白石さん程絡みやすさはある。
が、それでもあの容姿だから俺は生田さんと呼んでいる。
生田さんも白石さんも頬を膨らませて怒ってた。
そりゃそうだよな、七瀬ちゃんだけ名前呼びだしちゃんづけだから。
またそんな感じで色々考え事をしてると、歌を歌い終わって俺の隣に白石さんが座る。