詠う詩

□想い出
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『雨降り』



くる、くる、くる…回る赤ーい傘。

ピチャンっ、ピチョンっ、跳ねる長靴。

「クスクスクス…。」愉しげな笑い声。

紫陽花が鮮やかに色づき、葉の上のカタツムリが微笑む。

田んぼのかえるが唱う様に鳴く。

聴こえる歌は何の囁き…?

瞳に映る物、全てが新鮮な驚き

降りしきる雨が屋根を叩く音色。

置いたバケツに流れ落ちる雨水が楽しいリズムを奏でて…

楽しい雨の歌が聴こえる。

やがて―…

   雨はあがり―…

空に輝く、七色の虹…
見上げた幼き子の瞳の中――

何処までも続く、果てしなき青と輝く虹。


いつまでも、いつまでも色褪せぬ想い出…

 …fin.

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