抹茶
□霧と破天荒
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「違う!もう少し霧の炎を柔らかく混ぜるんだ」
「柔らかく…?」
「あー…ただ混ぜるんじゃ無くて、バランス良くキレイに混ぜるって事」
霧と破天荒
木々が生い茂る森の中
春一はクロームに修業をつけていた
ただし、彼らは修業の為にここに来ている訳では無かった
『ザザ…!もしもし春一君…準備は整っていますよ…ザザ』
「じゃあ、頑張れ」
『ザザ…!本当に手伝う気無いんですね…』
「牢獄から出してやったんだ、恩返しのつもりでキリキリ働け」
『…はい…』
通信機に殺気を放つ春一
そう、彼らは任務中だったのだ
だが、メンドイを理由に骸達に任せ、自分はクロームに修業をつけながらピクニックを楽しんでいたのだ
「んじゃ、休憩すっか」
「もう少し練習してから…」
「ダーメ!やり過ぎは身体に毒!」
「…分かった」
「分かれば宜しい♪今日のランチは具材とパンを自分で選ぶセルフサンドイッチでーす♪」
小さなランチボックスからあれよあれよと大量に出で来る様々なパンに具材
明らかにボックスのサイズ以上の量なのは気にしない方向で…
「美味しい♪」
「デザートは苺、チョコ、バニラの三色アイスな♪」
またボックスからデカイアイスを取り出す春一(本当にどう言う構造やねん…)
「犬に千種にナッポーは終わったら飯だからな」
『ザザ…苺のアイス残してびょん!ザザ…煩いよ犬…ザ…僕はフランスパンのサンドイッチが良いです…ザザ!』
「だったら早く皆消して来い!ん〜、美味い♪もう全部食っちまうかな?」
どたばたと騒ぎ出す通信機
「春一、それは可哀相だよ」
「冗談に決まってんだろ。こんなに食えるかってんだ」
少なくとも十人分はありそうですから…
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