抹茶
□初デート
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「悪い春一!待たせたか?」
「いや、今来たばっかだ(実は二時間前から)」
初デート
最近付き合いだしたこの二人
本日はその記念すべき初デートである
「ほんじゃ、行きますか♪」
「お、おうっ!」
何時もどうりのお気楽な雰囲気の春一と違い、かなり緊張気味な蜜柑
そんな二人を追跡する影があった
『こちらカラス。ターゲットを確認ドーゾ!』
『こちらアップル。ターゲットをこちらでも確認オーケー』
『こちらプラム。てゆーかこの距離で無線機を使う意味が分からないでし』
柱の影に隠れるイッキ、リンゴ、シラウメ
トーテムポールのように、積み重なったような常態で観察してるので、無線機は意味ナッスィング
「バッカ、雰囲気だ雰囲気!」
「やっぱ人のデートをコソコソ観察するのは良くないよ〜…」
「とか言いつつ、ノリノリでしリンゴちゃん」
体からワクワクと擬音が漏れる程ノリノリのリンゴである
「おっ!ターゲットが移動したぞ!」
「追跡開始でし!」
カサコソと追跡を開始した一行だった
「「ぅおらぁぁぁ!!」」
「死ね死ね死ね死ね死ね!!」
「ヨダレ垂らしてんじゃねぇ!キショイんだよ!!」
二人がやっているのはガンシューティングゲーム
デートでこの罵声もどうかと思うが…
「うっしゃぁ〜!!ランキング一位ゲット!」
「S・H&M・Nで登録しとくぞ〜」
心底楽しそうな二人だが…
「「「……………………」」」
つまらないと言うか期待ハズレのような顔をする三人
「…なんかこう…甘いってアレが無いな…」
「さっきから格ゲーで対戦したりでデートっぽくないね…」
「唯一らしかったのは最初のプリクラだけでし…」
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