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PROPOSE
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今日は、仁と付き合って半年記念日。

付き合ってから、6回目の記念日。

6回目の、プレゼント。

















「しほ!はいっ!プレゼント!」

「…わーありがとー。」






目の前の『プレゼント』を見ながら、わざと棒読みで言ってみる。










「え、テンション低くね?嬉しくないの?ねえ?」

「だって毎月毎月…もう6回目だし。そのプレゼント。」

「しほが受け取ってくんないからじゃん!ほらこれリボンの色とか変えてんのに!」

「いや、だって…














プレゼントは俺!とか、言われても。」











目の前にはかわいらしーリボンをつけてにっこり笑う仁。

いや、かわいいけどさ。




「なんでもらってくんないの?!」

「だってそれもらったら結婚するってことなんでしょ?しほまだ結婚したくないもん。」

「なんで?!もう半年もプロポーズしてんのに!」

「だって付き合って1ヶ月で結婚してってありえないじゃん!いーでしょそのかわり同棲したんだから!」

「俺はせーしきにしほと籍いれたいの!」









ぶーぶー文句言う仁。





うれしいよ?
うれしいんだけどさ。





いまいち本気が伝わってこないってゆうか…










「…しほ?どした?」

「へ?わはっ、」









気付くと、目の前に仁の顔があって



びっくりして変な声がでた。









「どっから声出してんの?笑」







そう言って、けらけら笑う仁。





もー、誰のせーだと…










「笑いすぎ!」






ツボに入ったのか、ずっと笑ってる仁。



もー…しらないっ











隣に座っていた仁から離れて、別のソファーに移動する。











「ごめんごめん、すねんなって。」

「すねてないしっ」

「すねてんじゃん。笑」












そう言って、ソファーの後ろから手を回して、抱きしめてくる。










「なぁ、しほ。」

「…なに。」






肩に顔乗せてしゃべるから、耳に息がかかって、くすぐったい。












「俺、本気だから。」

「…なにが?」

「しほのこと。
本気で、結婚したいって思ってるから。」













顔が、あつくて。
心臓が、ありえない速さで動いてて。


仁に、聞こえてるんじゃないかと思うくらい。














「しほが…したいって、思うまで待つけど…でも…
いつか、赤西になって?」














ならないわけないじゃん。
こんなに好きなのに。


会ったときより
ずっとずっと好きなのに。







「…しょーがないなぁ。」










まだまだ、私はこどもだから、素直に言えないけど。





いつか、仁のプロポーズを、胸張って受けられるまで













それまで、待っててね。




仁。
















END



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