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□SEA
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青い海。
白い雲。
輝く太陽。
海。
「あっつー…」
「海だあー!」
目の前に広がる光景に、こどもみたいにはしゃぐ仁。
「ちょっと!しほ水着は?!」
「えー…着てるけど」
「見せて見せて!」
「やーだー!Tシャツ替え持ってきたからこのまま入る!」
「なんで!」
ぎゃーぎゃー文句言う仁を置いて、さっさと海に向かう。
待てよって言いながら追いかけてくる仁。
…犬みたい。笑
「…なー、ごめんな?」
「は?な、なに?」
いきなりしおらしく謝られて、思わずどもってしまう。
「俺が、こんな仕事だから、こんな…」
あぁ、そうゆーことか。
目の前の海を見つめる。
がらーんとして、人も、店も、なーんにもない。
こーゆうのが、芸能人の
辛いところだなー、と思う。
わかりやすく落ち込む仁の手を、ぎゅっ、て握る。
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