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□叶君の日常
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 今日は久しぶりに練習も休みで、まっすぐ家に帰ろうとしたら、なぜか瑠里につかまった。
 何でも、おいしいケーキ屋さんが近所にあるらしい。

 だからって俺とこいつと二人だとデートみたいになるから、と織田を誘おうとしたら瑠里に反対されて、渋々二人でケーキ屋に行くことになった。

「もうすぐレンレンの誕生日でしょ。ケーキはあげられないかもしれないけど、クッキーとか売ってるんだって、そこ!」

 そうか、そういえばもう二年生になって一ヶ月が過ぎた。そろそろ廉の誕生日だ。

「ボヌールっていう名前の喫茶店らしいんだけど…あ、ここだ!」

 瑠里が入ると同時に中から声が聞こえてくる。

「「いらっさいまっせー!」」

 俺も瑠里に続いて入る。

 元気な声と疲れたような声が聞こえてきた。元気なほうはいいが、疲れてる声の方は大丈夫か?

「あ、すいません。ここで食べるんじゃなくて、持ち帰りたいんですけどー。」

 瑠里が小さいほう(小学生か?声が元気だった方)に話しかける。

「あ、井上さん、ちょっと待っててくださいねー。」
「はいよー。」

 聞き覚えのある声だ。どこかで、しかもすごく最近聞いた気がする。

「あれ、叶君に三橋さんじゃん!どうしたのこんなところに!」

 声のした方、カウンターに目を向けると、副担任が座っていた。
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