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□君とあなたの間
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「図星?」
「あいつに聞いた…わけでは無さそうかな?」
「あの子の片想いの相手の友達なのよ?あんた。あんたが居ない隙を狙って話しかけるチャンス作ってたのに最近その隙が格段に減ったからね。」
「職員室に行ってたんでしょ?」
彼はあちゃーと言うかのようにため息をつく。
「そんなに分かりやすかった?」
「全然?今見てて何となく繋がった気がしてね」
「女の勘は怖いですなぁ」
「寿退社ってさ、今時珍しいよね」
「しかも担任してるのにさ?」
「何でこんななってんだろ、オレ…」
二人とも無言になる。
無言の空間を破ったのは彼だった。
「泣いていい?」
「ご自由に。」
「君の胸で泣きたいなーなんて」
「言ったらコロス」
「ですよねー…」
「ねえ、」
「泣いてたんじゃないの?」
「頭撫でて」
「キモい」
「ダメかー…」
「もしかして、私に慰めてほしいの?」
「慰めてくれるんじゃないの?」
私はため息をついた。
本気だったんじゃないのか。
「本気だったよ。」
いつの間にか口から出てたらしい。
「驚かなくても。顔にかいてあるから。「嘘だったの?」って。」
「じゃあ何でそんなこと言うの。私の胸で泣くとか頭撫でてとか」
「君にしてほしいから。」
「は?」
「いや、眼鏡のよしみで。」
「それは本気?」
「半分」