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□ホグワーツ・日本分校の日常
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「なんで…こんなところに来ちゃったんだろう…。」
学校の校舎として使われている西洋風の大きな城を見上げながら呟いたのは、髪の色素が薄い気弱そうな子です。
彼の名前は三橋廉君です。
「確かに不思議なことはあったけど、ここで勉強するの…?」
「そうだよ。ここって、あのダンブルドアが校長先生やってる学校の分校なんだよ!凄いよなー…。」
三橋君のつぶやきに答えたのは、髪の短い子です。
「あ、あの…君は…?」
「ああ、俺?俺は栄口勇人。よろしく。」
「よ、よろしく…。お、おれは三橋廉。よ、よろしく…。」
二人は、これから学ぶ校舎をもう一度見上げました。
「しっかしでっかいよなー。俺はここでクィディッチ!っじゃなくて、野球がしたいんだよなぁ…。」
「や、野球!」
「あ、君も野球するの?部活やってるかなぁ?」
そんな会話をしながら二人は大荷物を持って学校の門をくぐりました。
「そうだ、さっきの『ダンブルドア』とか『ク…』」
「クィディッチ?」
「そうそれ。それって…何?」
「あ、やっぱり三橋ってマグル出身?」
「マ…グル?」
二人は会話に夢中です。
「ダンブルドアっていうのは、この学校の本校の方の校長先生。この学校の本校はイギリスにあるんだよ。
で、クィディッチっていうのは、魔法界のスポーツ。ホウキに乗ってやるんだ。
最後のマグルってのは、魔法を使わない人たちのこと。わかった?」
「う、うん!」
「どこへ行こうとしているんだい?」
二人を呼び止めたのは、眼鏡をかけた男の人です。
「は、はい!すみません!」
「君たちは新入せいだろう?それだったらこっちだよ。」
「ありがとうございます!ほら、行くぞ三橋!」
二人は男の人が指さした方へ駆けて行きました。
二人の先には、たくさんの同級生たちが集まっていました。
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