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□叶君の日常
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何でも、カウンターの奥に居るオーラがすごく漂ってくる人と友達なんだそうだ。
だからって、ここで会うことも無いだろうに。
「で、叶君たちは何?デート?」
「違いますよ。違う高校行った幼馴染の誕生日にクッキーでも贈ろうかって来たんですよ。」
「ごめんねー、今日はクッキー置いてないんだー。」
突然店の後ろから声がして、ごつい眼鏡(レンズの向こうが見えない)をした金髪の人がやってきた。
「何だったら今から作るよ。」
「あ、それだったらいいんです。すいません、お邪魔しちゃって。」
「いいんだよ。また遊びに来てね。」
「じゃあ、また来ます。失礼します。」
結局井上先生と会っただけで帰ってきてしまったが、ケーキは美味そうだった。
瑠里もそう思ったらしく、「また来たいなぁ…」と呟いていた。
また三橋がこっち来るような事があったら誘ってやろう。
あの先生の友達なら、きっといい人たちに違いないから。