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□自分にしかわからない
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 安堵すると同時に、自分が思っていたよりも恐怖の感情が無いわけではなかったことに気がついた。


 「けがは?」

 「ないよ」

 「眼閉じてて。」

 「うん。」


 短いやり取りの後、私は目をつぶったから解らなかったが、あまりいい気もちのしない音が倉庫の中に響いた。




 「十代目!」
 「ツナ!」


 獄寺君と山本君の声が聞こえる。そういえば外の音は聞こえなくなった。
 目を瞑ると耳がいろんな情報を集めてくれる。

 何か三人で話した後、二人の足音が近づいてくるのがわかった。

 手元で空を切り裂く音がして、手足が自由になった。



 「京子ちゃん、もう大丈夫だよ。」



 目をあけると、手を差し伸べるツナ君と竹刀を担いだ山本君が目の前にいた。

 差し伸べられた手に素直に従い、自分も手を伸ばす。彼の手は暖かかった。


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