サイレンSS
□勝負はこれから
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内容はこうだ。
「次の日曜日 そちらに寄る用事がある。この間無かった新刊は手に入ったか? また本屋行くなら付き合うぜ。いつも大量だからな」
…我ながら芸が無いと思う。
こうゆう時は[デートしようぜ!]とか直球で言えそうなあの野郎が羨ましい。
ええぃ! もうこれ以上考えたって無駄だ。
送ってしまえ!
ピッ
[送信しました]
…
……
あー…
取り敢えず すぐの返信は期待しないでおこう。
携帯を後ろポケットに突っ込んだ
その瞬間だった。
ピロピロリン
雨宮用に設定した着信音。
初めての即答に胸が躍る。
…断られてないと良いが…
恐る恐るディスプレイを開く。
[なかなか連絡できなくてごめんね。 本屋行きたかったから嬉しい! じゃあ前にまち合わせた所で10時に]
……。
グッ!
ついガッツポーズしてしまう俺。
ハッ!
二人で って一言も断りが無かったな…
しまった
それも後の祭。
「まぁ ノコノコ奴が付いて来たって変わらねぇ。」
やっと雨宮に会える。
今はそれで充分だった。