(´ω`)φ【wammy's invention laboratory】


□「7 Peccati cardinali」6.AVIDIT(さる作)
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ボスの存在こそが俺の全て―――

俺は何をしてもとろくさかった
何をしても駄目な奴だと言われていた
取り柄といえば喧嘩だけだった

誰も俺を気に止めなかった
誰もが俺を馬鹿にした
たった一人を除いて

ボスは俺が必要だと言った
ボスは俺に命令をくれた
お前ならばできるはずだと

嬉しかった
必要とされていると言う事が
だからこそ強くなりたかった

唯一認めてくれたボス
やり遂げた時には言葉をくれた
それがどんなに俺を救ったか分かるだろうか?

ろくでなしと言われた
疎まれたりもした
俺の居場所は無かった

街を彷徨い誰彼構わず戦った
血にまみれながらも勝利し続けた
・・・けれど心は満たされなかった

戦いの中でしか自分が存在していない
そんな風にさえ考えていた
ボスに出会うまでは―――

一目で敵わないと知った
飢えた獣の様な眼差しに惹かれた
従うべき存在だと感じた

暗い闇の中に輝く灯火のように
俺の人生に光を与えてくれた
生きていると初めて実感した

貴方の言葉が俺を生かす
貴方の言葉が俺に力を与える
もっと言葉を欲しいと思うほどに

認めて欲しい
あの時の様に声をかけて欲しい
それだけが望みだから

どんな事もやってみせる
どんな事でも 貴方の為に
貴方が俺を生かしている

もっと言葉を
もっと眼差しを
なくてはならないと

貴方が現在の俺を支えている
貴方が現在の俺に仲間を与えている
貴方と言う業火が俺を導く

どんどん強くなるこの思い
貴方に認められたいという思い
貪欲に・・・大きくなってゆく

止まらない 止められない
命などいらないと思うほど
貴方の言葉を欲する俺

降り注ぐこの雷の様に
貴方の中に俺と言う存在を残す為に
俺は今日も戦い続ける

全ては貴方と言う存在の為に―――       《完》

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