京都市左京区吉田新町一の□□□の一の一千◯二十二


□「KERO NOTE - ケロノ-ト弐 - 」(さる作)
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『ケ〜ロ〜!?』

今日も賑やかな日向家・・前回他人の家に上がり込み、天井を破壊しちゃった軍曹達は夏美ちゃんのお仕置きを受けています・・ハイ・・。

『このボケガエルぅッ!アンタ余所ン家まで壊して、一体何企んでんのよぉ!?』

『い、いや夏美殿!此れには海よりも深く空よりも高い理由が・・・!?』

『どうせ侵略関係でしょうが!?・・あんなに優しそうな人に迷惑掛けて・・』

『ぅえ!?優しそう!?・・夏美殿は人を見る目が無いでありますなぁ・・どぅせイケメンに騙されて、良い様に丸めこまれたのでショ―?』

・・・口は災いの元の見本の様な軍曹の発言に、必殺の夏美蹴りが炸裂・・そのまま星の世界に突入した軍曹でした。そして其の日の夜の事・・・此処は地下の作戦会議室。軍曹達が集まって悪巧みしている様です・・又怒られても知りませんよ―?

『・・と、言う訳でぇ―あのエセイケメン野郎にリベンジするべく作戦を実行するであります!?』

『何が“と言う訳”なんだ!?大体俺を巻き込むなと言った筈だろうが!!』

『まぁまぁ・・今回の作戦こそは完璧であります!だからぁ〜ギロロも手伝ってぇ〜?それにぃ、今回はギロロがいないとダメなんであります。』

不機嫌そうに“ふん”と言ったきり、外方を向いて軍曹の話を聞こうとしないギロロ伍長・・軍曹の癇癪が破裂する寸前、オズオズとドロロ兵長が話し掛ける。

『して・・隊長殿。今回の作戦とはどの様な物なのでござるか?』

此れに喜んだ軍曹は、眼をキラキラと輝かせながらオーバーアクションで話し出す。

『ハイ!?ナーイス・クエスチョン!!・・いや〜流石はドロロ、何処かの誰かさんとは大違いであります。今回は奴等の前線基地に侵入し、クルル特製の“ケロノート弐号”で基地を乗っ取るのであります!』

『そんなの巧く行くんですかぁ?この間のオバケがいたら僕、嫌ですよぉ。』

『其の辺に抜かりは無いであります。』

物凄い疑いの眼で見るギロロ伍長・・・更に追い討ちを掛ける様に軍曹が言う。

『今回の作戦では地球人をケロン人にするのと同時に、我々も地球人になってしまうと言う優れ物なのでありますよ!?つまりぃ・・あのお化けも我々の味方になると言う寸法であります!!』

誤解です、軍曹。
物凄い悪巧み顔でゲロゲロリと笑う軍曹に、ギロロ伍長が噛み付く。

『どっちにしてもあいつが絡んで来るのではないか!?・・俺は御免だぞ・・絶対にやらんからな!!クルルだってそうだろ?』

藁をも縋る思いでクルル曹長に話し掛けるギロロ伍長だったが、其の期待は泡の様に消えたのでした。

『ク〜ククク・・悪ぃなセンパイ・・今回は隊長にち〜とばかし借りが出来ちまったんでな・・俺も参加する事になっちまってよ。』

『んな・・・』

驚きの余り声が出せないギロロ伍長そっちのけで会議は終決、先発隊でギロロとクルル・・後発隊でケロロ・タママ・ドロロが進入。行き当たりばったりでノートを使用する作戦が決行される事となった・・良いんでしょうかね?

『んじゃーまぁ?取り敢えずぅ、ギロロとクルルであのノート採取宜しく!』

『何?』

ギロロ伍長の反応に、軍曹がモジモジとくねりながら答える。

『実はさぁー、ノート弐号未だ出来てないんだぁ♪材料の一部にあのノートの切れ端が必要でさぁ・・ちょーっと行って取って来てくれるう?・・っつー訳でえ・・クルル曹長!ギロロ伍長!発進であります!?』

『ポチッとな。』

『うわっ・・・・いい〜やぁ〜だぁぁぁぁぁ・・・・』

床に開いたクルル空間で転送されるクルル曹長とギロロ伍長を手を振りながら見送るケロロ軍曹でありました。

さて・・無理やり移動させられたギロロ伍長は、夜神家内部に侵入したと同時にクルル曹長の後ろに張り付きます。

『ク、クルル。ゆっくり行ってくれ・・!?』

何時もの戦場なら自信満々のギロロ伍長も、事お化けに関しては人一倍臆病になるようです・・そして此れを見逃すクルル曹長でもありません。

『ククク〜・・良いぜぇ。ゆっくりだ・・ぜぇ!!』

何処にこんな体力を隠していたのか・・・いきなり猛ダッシュのクルル曹長に、一瞬固まるギロロ伍長でしたが直ぐに我に返り叫び声を上げます。

『ぎぃやぁぁぁぁぁ・・!!ま、待て、クルル!?置いて行くなぁぁぁ!!』
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