∬｀∀＜´∬ 紐育 につく 通り 出口以前
□｢■□COLOR HAS A CAUSE■□｣(さる作)
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■□COLOR HAS A CAUSE■□ 0.TRANSPARENCY ⇒ fragment / Quillsh Wammy
私は貴方の傍に存在する影―――
私の人生は何時も戦いに満ちていた
私は何時も戦って来た
私は何時も守る側にいた
祖国の為に 人の為に
戦う理由を何時も求めて考えた
私は全ての事の影だと・・・
その手には何時も武器があった
その手は何時も血に濡れていた
その手では愛しい人に触れなかった
存在理由を求め
戦い続ける理由を求め
ただひたすらに戦った
傷を負い 戦場から退いても
私は自分の居場所を求め続けた
誰かに求められる自分になる為に
何かになりたかった
現在の自分では無い
違う者になりたかった
色々な知識を得て
色々な物を作り
色々な繋がりを持った
だけど心は満たされなかった―――
ある日私は呼ばれた
それが新しい人生への扉とも知らず
私はただ呼び出しに応じた
彼は言った
新しき者を守護しろと
それがお前の運命だと
私の目の前に小さな命
黒を身に纏った孤高の王
それが私の新しい主だった
彼は素晴らしい頭脳を持っていた
彼は知識に飢えていた
彼の心は乾いていた
私は彼を見詰め、守護した
真っ直ぐに求める心が
私の求める心を満たした
私は見つけた
透明な想いを持つ
魂の断片を
それは無くてはならない物
それがあるから満たされる物
それは不可欠な者
貴方は知っているのだろうか？
私が貴方に救われている事を
貴方を想っている事を
今迄の人生は
貴方に出会う為に存在していたと言う事を
貴方は理解しているのだろうか？
私は貴方の影
私はもう一人の貴方
貴方は私の大切な・・・・
貴方に幸福になって欲しかった
貴方は幸福に興味を示さなかった
貴方は人々の幸福を守っていた
夜に魅せられ
破滅に導かれる貴方を
私は守りたかった
私は“無”なる者
断片の生き物
貴方を守る事が私の全て―――
どうか目を覚まして下さい
どうか溺れないで下さい
どうか生きて下さい
私は貴方の為にある者
私の存在は貴方の影
貴方の存在は世界の影
貴方の為に生きる私の願いは貴方が生きている事――― 《完》