kira事件、特別捜査本部・二千五◯二号室


□「-DEATH NOTE-映画シナリォ後編」さる版
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『僕に会いに来たって言うんだろう?だが、あんな事件を起こしてまで来たからには其れ相応の理由がある筈だ。其れは何だ?』


海砂 月の表に出さない怒りに戸惑いながらもゆっくりと話始める


海砂
『・・・私の両親は、私が子供の頃殺されたの・・。犯人は精神判定から懲役刑になっただけで・・どんなに望んでも死刑にはならなかった・・・悔しかったけど、私達には何も出来なくて諦めるしかなかった・・でも、最近になって犯人が死んだの。裁いてくれたのは・・“キラ”・・・私、真に正しい裁きを下してくれた“キラ”に会ってお礼が言いたくて・・・あの・・あいつを殺してくれて有難う・・。』


画 海砂と月を映す 



『(心の声)何なんだこの女・・?其れだけの為にあんな事件を起こして僕を探そうとしてたのか?』


海砂の言葉を訝しげに聞く月 間を置いて海砂から2〜3歩離れてから振り返りレムを指差しながら



『・・自分でもあの死神を使ってやれたんじゃ無いのか?』


画 月を見据えるレムが立ち上がる 月 レムを見る


レム
『・・・私とミサは、お前が犯人を裁いてから出会ったんだ・・。やり方は如何有れ、お前に会う為に危険を冒したんだ・・少しは労わったら如何だ?大体、こいつが憑いてるお前の事だ・・機転を利かせて如何にでも出来たんだろう?』


レム 海砂の横に立つ 月 レムを見てからリュークに眼をやる リューク 両肩を1回上下し薄笑いを浮かべながら


リューク
『気にするな・・そいつは死神界でも少し変わってる奴でね。俺の事が嫌いらしい・・俺が憑いてる奴の事もな・・』


リューク 急にドアの方を見る レムも同様に見る 其の様子に月が耳を澄ませると階段を昇って来る音が微かに聞こえて来る 月 舌打ち 海砂を見て 



『・・良いか海砂、僕が良いと言うまで何も話すな。分かったな。此処に座って大人しくしてろ。』


海砂 月が自分の名を呼んだ事に嬉しそうに笑顔を見せ頷き差し出されたクッションの上に腰掛け身なりを整える 画 お茶を持って来た粧裕がドアをノックする前に聞き耳を立てようとしている 突然ドアが開き笑顔の月が部屋から出て来る



『・・やっぱりお茶を頼んで来るよ・・って粧裕?何してるんだ??』


月にぶつかりそうになりながらも回避する粧裕 自分のしようとした事を悟られまいと慌てる


粧裕
『え?・・えぇえ〜とぉ・・あ、お、お茶。お茶%8揩チて来たの!!要らないって言ってたけど、お母さんが一応持って行きなさいって・・・ハイ、これ。』


粧裕 月にトレーごと渡し苦笑いしながら階下へと移動 其れを見届けた後で表情を変え自室の中に戻る月 海砂に粧裕が持って来た物を手渡す 驚く海砂



『飲みたかったら勝手に飲め。・・で、目的は何だ?』


海砂 月が自分に対して嫌悪を表している事に困惑する (月 自分の椅子に座っている事) 月を見上げながら


海砂
『・・怒ってるの?私があんなに目立つ事したから?』


月 声は荒げないが低く脅すような感じで



『・・怒っているかって?呆れてるのさ・・君のせいで色々面倒が起こりそうなんだよ・・唯一、褒められる点としては奴の眼が一時的に僕から離れるかも知れないと言う事だ。しかし、そんな確証は何処にも無いけどね。』

海砂
『・・私はただ・・貴方に会いたくて・・それで・・』


月 海砂を睨み付ける 険悪な雰囲気 リュークが頭を掻きながら間に入り海砂の隣に腰掛ける 


リューク
『・・まぁまぁ・・良いじゃないか月。こいつが現れた事によって事態が良い方に向くかも知れないじゃないか。その辺で許してやれよ。』


リューク 月を嘲る様に見上げる 月 怒りを露にし見下ろしているが椅子に座ったまま動かない 海砂 リュークの横顔を見てから月を見上げる 思い切った様に鞄から自分のデスノートを出し


海砂
『あの・・私、貴方の役に立って見せるから・・もうあんな目立つ事しないから・・。』


レム 静観しているが表情は穏やかではない 月 椅子から降り海砂の顔の高さに自分の顔を合わせる 海砂 魅入られた様に動かない



『ふぅん・・じゃあ聞くけど君に何が出来るのか教えてくれるかな?僕の納得の行く様に・・さ。』


海砂 眼を逸らせずにいるが其の言葉に不敵に微笑む 驚く月 リューク 二人の間で話を聞いている


海砂
『・・私、“死神の眼”の取引をしたの・・意味、分かるよね・・。』
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