京都市左京区吉田新町一の□□□の一の一千◯二十二
□「あっぷる☆ちゃんねるぅ♪1/2/3」(さる作)
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あっぷる☆ちゃんねるぅ♪始まるよぉ!!
【Vol.2〓ライトと魅上】
あっぷる☆ちゃんねるぅ〜〜♪へ*≧∀≦へ⊂(∀ ̄*)
『こんにちは!パーソナリティの夜神月と・・・〆(`ー´;)ノ■』
『神の下僕・・・・魅上照でございます。|Д`*⊃■』
いきなりの魅上の外しっぷりに思わず苦笑いを浮かべるライトだった。
『や・・・嫌だなぁ魅上さん・・・確かに僕の名前には“神”と言う字は含まれてますけど、そう言うギャグは笑えませんよ?』
言葉と口調はあくまで柔らかく、しかし眼は怒りに満ちながらライトは魅上にそれと無く釘を刺した。其の眼を見た魅上は直ぐにライトの意思を察する。
《はっ!?神は私に何か伝えようとしている・・・・しっかりと読み取り、神の意思を凡人共に伝えなくては・・・其の為に神は私を選ばれたのだ!!》
魅上がライトに向かって微笑み頷く。ライトは其の行動を見ながら黒い考えを巡らせる。
《この馬鹿が・・・理解したのは良いがどうフォローするつもりなんだ?》
『さて、最近ようやく秋らしくなってきましたが・・・魅上さん、紅葉狩りはもう行きましたか?』
『はい、紅葉はまだ狩ってはいませんが堕落した者は狩りました。』
思わず椅子からずり落ちるライトは、椅子を魅上に投げつけたい衝動に襲われた。
《分かってない・・・!こいつ全っ然理解してない!?もう、こいつをこのまま変人路線に仕立てるしかない!!》
『神!大丈夫ですか?どこか打ちましたか!?』
『あ・・・あぁ、すみません。どう対応して良いか分からない冗談だったので・・・魅上さん?』
ライトを助け起こした魅上は、其の時触れた手を頭上に掲げながら歓喜していた。
《おおおおおおお・・・神に・・・・神の御手に触れてしまった・・・!何と言う至福!?何と言う幸運!!何と温かく、何と柔らかい手なのか・・・・!?》
『魅上さん??』
ライトの声に我に返る魅上は、乱れた髪を直しながら答えた。
『あぁ、これは失礼を・・・あまりの喜びについ・・・しかし、お怪我が無くて良かった。』
『え?あ、あぁすみません。そんなに見事なこけ方でしたか?』
『はい!それはもう、完璧で最高に美しいこけ方でしたよ。さすがは神です。』
もはやどう言ったら良いのか分からない位の魅上の暴走気味に、さすがのライトも疲れが出てきた。
《・・・・駄目だ。こいつ・・・僕を目の前にして舞い上がってる・・・・もう、早く終わらせるしかない・・・》
ライトは無理やり笑顔を作ると話を続けた。
『そ、そうですかぁ。お笑い好きな松田さんに教えて貰った甲斐がありましたよ。でも、魅上さんて面白い方ですねぇ。普段もそうなんですか?』
この瞬間・・・・ライトは人生最大の失敗だと思った・・・・魅上は人生最大のチャンスだと思った・・・。
『おお!神よ・・・私がどれだけ貴方に尽くしているのか、理解していただけるチャンスをお与え下さるのですね!?』
『え?いや・・ちょっちょっと、魅上さん??何を言って・・・』
ライトの言葉を遮る様に徐に机の上に立ち上がると、魅上は等々と語り始めた。
『私が初めて神に忠誠を誓ったのは・・・そう、あの事件の時でした。』
『魅、魅上・・・さん!何を!?』
『あの日・・・・私は貴方に運命を感じたのです!』
『う・・・わぁ―――、もうこんな時間だぁ!残念ですが、今日はこの辺で!?』
ちゃっちゃっちゃらららららら、らっちゃ〜〜〜♪
『・・・・そして、其の時私は・・・・!!』
『馬鹿、いい加減に止めろ―――!!』 《完》