京都市左京区吉田新町一の□□□の一の一千◯二十二


□「TRUTH 21century -TSP- 」(さる作)
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其のガルルの表情を見た敵兵は一瞬寒気が走り逃げ出したい気持ちになったが、それを振り切る様に大声で怒鳴った。

『・・やれ!やっちまえ!?』

其の言葉を合図に、一斉に飛び掛かって行く敵兵を眺めながらガルルは静かに呟いた。

『ラストダンスの時間が来た様だな・・最後はタンゴか?それとも・・・』

『死ね!カエル野郎!?』

まさに飛び掛かられる瞬間・・・ガルルの飛行ユニットが其の翼を優雅に広げ、瞬時に舞い上がった・・・其の姿を見上げる敵兵を見下ろしながら、ガルルは指を鳴らした――。すると、先程ガルルが置いたコーヒーカップの中に入れられた爆弾が眩い光を放ちながら爆発・・・炎上した。黒煙が立ち昇るのを見下ろしながら、ガルルは楽しげに微笑んだ。

『・・最後まで礼儀をわきまえん奴だったな・・・。』

そう呟くガルルの後方には、少尉達を乗せた戦艦がガルルを迎えにゆっくりと近付いて来ていた。

『中尉ぃ!大丈夫ですかぁぁ!?』

小さな乗降口から身を乗り出しながら少尉が大きく手を振り、ガルルの姿を嬉しげに見ていた。ガルルは其の姿に苦笑し、答えた。其の声は生きる事を証明し、其の事に満足した男の声だった。

『問題無い!直ちにケロン星に帰還する!?』

『了解!』

ガルルは戦艦に近付いて行く途中、1度だけ爆破した現場を振り向いた。

『私とダンスが出来るのは、やはり奴しかいないと言う訳か・・・詰まらん・・』

再びガルルは戦艦に近付いて行った。次なる戦いに出発する為に――――それがガルルのTRUTH―――!?             《完》
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