早すぎる自叙伝

□早すぎる自叙伝
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30.<中学1年生の夏>

横須賀の海の近くで合宿があった。

午前・午後の二部練習。
暑いのは当たり前だが、走る走る…。


3,4日間の合宿の最後の夜、私はチームメイト4人で宿舎の目の前にあるグランドに体を向け、寝転がって星を見ていた。

「星、すっげ〜!!」

星ってこんなあったんだね。


他の十数人は肝試しへ。
私達がいる場所からちょうど目の前のグランドの向こう側に山があり、そこへぞろぞろとみんなが入っていく様子が見えた。


「絶対に行きたくない…。」


私は見かけによらず、お化けとかマジ無理なので絶対に行かなかった。

臆病なのにいつも生意気なのはなぜだろう。。

星を見て、緑のグランドを見て、それを何回も繰り返してた。

海風が涼しくて、みんな口も聞かずに何かを強く思っていたに違いない。

肝試し組が帰ってきたのかな?向こう側から人影が見えたから私は視線を向けた。

「ねぇ、みんな帰ってきたよ〜。」

私はつぶやいた。
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