早すぎる自叙伝

□早すぎる自叙伝
1ページ/33ページ

78<高校卒業>

とうとうこの日が来た。今までに幼稚園、小学校、中学校と卒業をしてきたが、

私は泣かなかった卒業式はない。

15歳で入学し、18歳まで、本当に様々なことがあった。

音楽に出会い、サッカーを辞めたり、初めてバイトもした。

たくさんの友達と出会い、友人の死を見た。

悪口を言わたり、悪口言われてるよと言ってくる子、怒ってくれて、一緒に泣いてくれる友達がいる。

この通学路も今日が最後かと思うともう泣きそうだった。

教室ではよくジャージを頭からかぶり光をシャットアウトしながら音楽を聞き、タオルを敷いて寝てたっけ。

とくにお昼ご飯を食べてからが耐えられない眠気だった。私以外にもたくさん寝ている子がいた。

ほとんどが朝練に疲れた部活動している子達だったけど。自由な学校だった。

体育祭は熱くなりまくったなぁ。あの時の悔しさも今は輝く宝物になった。

この校舎すみずみにみんなとの毎日が刻まれている。

私は卒業式当日、階段の壁を触りながら教室に向かった。冷たかったけど、気持ちよかった。

いつもの顔ぶれがそろう廊下。みんなピシッと制服をちゃんと着ていた。なんか格好良かった。

そう、卒業だ。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ