早すぎる自叙伝
□早すぎる自叙伝
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78<高校卒業>
とうとうこの日が来た。今までに幼稚園、小学校、中学校と卒業をしてきたが、
私は泣かなかった卒業式はない。
15歳で入学し、18歳まで、本当に様々なことがあった。
音楽に出会い、サッカーを辞めたり、初めてバイトもした。
たくさんの友達と出会い、友人の死を見た。
悪口を言わたり、悪口言われてるよと言ってくる子、怒ってくれて、一緒に泣いてくれる友達がいる。
この通学路も今日が最後かと思うともう泣きそうだった。
教室ではよくジャージを頭からかぶり光をシャットアウトしながら音楽を聞き、タオルを敷いて寝てたっけ。
とくにお昼ご飯を食べてからが耐えられない眠気だった。私以外にもたくさん寝ている子がいた。
ほとんどが朝練に疲れた部活動している子達だったけど。自由な学校だった。
体育祭は熱くなりまくったなぁ。あの時の悔しさも今は輝く宝物になった。
この校舎すみずみにみんなとの毎日が刻まれている。
私は卒業式当日、階段の壁を触りながら教室に向かった。冷たかったけど、気持ちよかった。
いつもの顔ぶれがそろう廊下。みんなピシッと制服をちゃんと着ていた。なんか格好良かった。
そう、卒業だ。