早すぎる自叙伝
□早すぎる自叙伝
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ソワソワしたまま、グランドに着くと、同じ年っぽい子からもっと小さい子までボールを蹴っていた。
「どうしよう…。。。」
サッカーをする以前に、人見知りの私は全くの初めて見る顔ぶれだけで、泣きそうな顔だっただろう。
父が背中をドンッって押して、トボトボ何度か振り向きながらみんなの集まっている場所へ向かった。
「こいつは誰?」って言わなくても聞こえてこそうにジロジロ見られた。
グランドの隅に佇んでいた。
練習開始の合図の笛の音が、コーチから鳴った。
とぼとぼグランドの中央に集まるみんなの場所へ向かった。
「今日一緒に練習する石田さんです!」
紹介されたが下を向いたままだった。
練習は試合を味方同士でやる紅白戦だった。
サッカーになれば、私は私でいられた。
男子の中で日頃やってる私にとって、言い方は失礼だがみんな下手くそだった。
練習が終わってからは、皆が私を周りが取り囲み、話しかけられていた。
私は練習がなく、試合だけ集まるクラブチームを選んだ。
練習はずっとやってる男子チームでやりたかったからだ。
試合の日だけ集まっていた 【南百合丘リリーズ】、同じようにボールを追いかける本当のライバル達との出会いのきっかけになった。