早すぎる自叙伝

□早すぎる自叙伝
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立見とは同じクラスメイト。

休み時間はよく教室でギターを練習していて、授業は寝ていた。

そこまで語り合ったりとかはなかったが、普通に挨拶したりする程度だった。


バンドのメンバーはみんな同じ学年の子。

ボーカルだけ1つ上の先輩だった。


その先輩がそのままバンドをぬけてしまったのはすぐのことだった。

みんな愕然としていた。


「ミホコ、文化祭出てくれよ。1回だけでいいからさ。まじで頼む。」

「考えさせて…。」

すぐに返事はできなかった。


ドラムをやっていた女の子が

「立見さー、ミホコが歌ってくれたの聴いて、先輩よか全然いいってスタジオでミホコ先に帰ってからみんなに言ってたんだよ。ねぇ?やってみない?絶対大丈夫だからさ!!私もいるし!」


「私、サッカーの練習休めないし、サッカーない日しか何もできないけど、それでもいいならやろかっな…って思って…。」

「まじ!?!?やったっ!!全然いい!!よろしくな!!」

ってな感じで、文化祭バンドにボーカルとして私は加わった。


突然の誘いから、加入。



でも今でも覚えている。

初めてスタジオに行ったときのことを。


ギター・ベース・ドラムの生音が体を突き抜けていく感覚。

それをうけて歌うことの衝撃。


まったく眠れずにいたその日は、今も大切にここにある。
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