Un romanzo

□記憶(1869)
1ページ/1ページ

ねえ、

覚えていますか―――?





【其の記憶は、遠い時間の遊び】





君が僕の前から消えて、

もう何年も何十年も、

何百年も何千年も経っていますよ?



ねえ、僕は、

君以外に”愛”などという感情は抱きたくないんです。

ねえ、どうして君は?

あの少年と似ているのですか?



どうして、同じ台詞を言うのですか?

何故、僕の事を”骸”と呼ぶのですか?

何故、君たちはこんなにも、











―――そっくりなのですか―――?









「骸」

「やめてください」

「何を?」

「名前で呼ばないでください」

「嫌なの?」

「気持ち悪い」

「そう・・・」

「もう!やめてください!」

「・・・どうしたの?」

「・・っ、なんでもないです」



少し怒ると拗ねたように苦笑する君。

僕が睨むと薄い笑顔を浮かべる君。

拒否しても名前呼びする君。





生まれ変わり、なんて、信じない

           (だって、君を、忘れてしまいそうで。)





胸の奥の、鎖の掛けられた”何か”の鍵を持っているのは、君だけで十分です。

何故、君までもが僕の”其れ”を開けようとするのですか?

どうして、僕を独りにしてくれないのですか?









(何時か別れる”時”が来るのを知っているから。)

               (もう”出会い”すらも失いように、と。)









別れる時が、一番”嫌い”だったから、

其の”嫌い”を創り挙げているのが、君、で。

だから、僕は、人を信じない。



信じようと、努力しても。

裏切られると、知っていたから。







だって、君もそうでしょう。

一緒に居る、はただの戯言。







ねえ、知っていますか。 

            (聞こえますか?)

次の、僕を裏切るヒトは

            (鎖を解く鍵を持つヒトは)









(きみの、うまれかわり、なんですよ。)











其れは時間の遊び

(嫌だ、なんて。)

(其れすらもただの戯言。)

(ねえ、)

(もう離れないで。)













fin...?











+*+*+*+*

シリアスだといいです!

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ